漢方コラム

東洋医学理論

当帰芍薬散と芍薬

2023年9月22日。写真は箱根湯本、須雲川です。 当帰芍薬散と大蒜の相性 当帰芍薬散は当帰、芍薬、川芎、白朮、茯苓、沢瀉の処方内容です。 当帰、芍薬、川芎は血虚を補います。 白朮、茯苓、沢瀉は利水の目的です。 当帰芍薬散と相性が良いニンニ...
漢方食養生

東洋医学の古典の食養生

2023年9月19日。写真は福岡県福津市宮地嶽神社です。 食と古典 東洋医学の古典である黄帝内経他には様々な食に対する記述があります。 「病気になった作物や、背中の曲がった魚は食べるな」などの記載もあります。遺伝子的に変異している可能性のあ...
東洋医学理論

漢方の抗生物質と石膏

2023年9月15日。写真は熊本県南小国町、押戸ノ石石群。約4000年前のシュメール文字が刻まれています。 漢方の抗生物質 葛根湯や柴胡剤の小柴胡湯などに桔梗石膏を追加すると、上焦の化膿症である蓄膿症や扁桃腺、喉の痛みなどに効果が増大します...
東洋医学概念

未病と東洋医学

2023年9月12日。写真は中国大理の街、洋人街の入り口です。 未病 東洋医学では未病と言う言葉を大事にします。 未だ病になっていない状態で身体を正常化すれば病になることはありません。この未病に対する理論から食養生も発達してきました。 東洋...
東洋医学理論

妊娠、悪阻、乳腺症

2023年9月8日。写真は福岡城、舞鶴城です。 変遷する妊娠への漢方薬 私どもが漢方を始めた40数年前、不妊症の漢方薬として3大処方が有りました。 当時の漢方の教科書にも載っていた処方です。 当帰芍薬散、加味逍遙散、桂枝茯苓丸です。 確かに...
東洋医学理論

不妊症と東洋医学

2023年9月5日。写真は大分県竹田市、岡城近戸門です。 当帰芍薬散と貧血の不思議 当帰芍薬散という漢方薬があります。陰証で虚証、寒証、貧血などを伴う血虚に使用する漢方薬です。 金匱要略が出典です。本来は妊娠中の腹痛や女性の腹痛に使用する薬...
東洋医学概念

漢方薬の家老と将軍、不思議な薬理作用

2023年9月1日。写真は箱根大涌谷です。 漢方薬の働き、家老と将軍 漢方薬には家老と将軍が有ります。甘草と大黄です。 将軍の大黄 便秘がちの人に大黄を使用すると、薬効が峻烈で即効、劇的な効果を発揮する場合が有ります。付けられた称号が将軍で...
東洋医学理論

東洋医学の治療原則

2023年8月29日。写真は鹿児島県霧島市の隼人塚です。 先表後裏 身体の狂いである病は一人一人複数存在しています。これらの病を治療する順番が東洋医学では決まっています。 併病 病が進行している段階で2つに跨る病位が現れることが有ります。こ...
漢方雑記

東洋医学の原点は素問

2023年8月25日。写真は福岡市百道中央公園のドングリです。 井戸掘り 20年以上前のことです。ラジオでオーストラリアの女子高校生が募金を300万円集め、アフリカに井戸を掘ったと聞きました。私は恥ずかしながら、その時にアフリカの水不足を知...
東洋医学理論

喘息と麻黄

2023年8月22日。写真はインドネシア、バリ島です。 心臓性喘息 気管支喘息に似た症状で心臓喘息があります。 気管支喘息と同様の症状が出ます。そのため漢方では麻杏甘石湯や五虎湯、桂麻各半湯などの麻黄剤が使われたり、新薬では気管支拡張剤など...
東洋医学理論

漢方治療で原方に戻る、先祖返り

2023年8月15日。写真は福岡市海の中島ナカミチです。 先祖返り 30年程前、末期がん患者さんの貧血に対応したことがあります。私の知る限りの漢方処方を考えました。しかし、どれも上手く適応しませんでした。 その当時に勉強してた書物に、困った...
東洋医学概念

水は怪なり

2023年8月8日。写真は福岡城、舞鶴城の天守閣の城壁です。 水抜きの伝承療法 伝承療法の中には驚きの効果を示すものがあります。 外科倒しと言われた伯耆の伯州散は床ずれ、褥瘡などの傷口が一気に盛り上がります。 伯州散は川ガニの津蟹、反鼻、鹿...