漢方コラム

東洋医学概念

竜骨と牡蠣肉

2023年6月9日。写真は青山2丁目銀杏並木です。 竜骨リュウコツ 10年程前に重慶に行きました。目の前を流れる揚子江、長江の夜景が素敵でした。 夜景を見ながら、以前に揚子江の流域で竜骨が取れる山の写真を見たのを思い出しました。 竜骨はマン...
東洋医学概念

東洋医学の寒熱とは

2023年6月6日。写真は福岡県福津市宮地嶽神社です。 冷たいビール 以前は外国に行くと、冷えていないビールを出されることがありました。 ビールの苦みは身体を冷やすします。それを考えると常温で飲むのも本来の飲み方かもしれません。 以前、偏頭...
東洋医学理論

標本治療法と漢方薬の変遷

2023年5月30日。写真は長野県白馬八方尾根です。 三陰三陽の基本病態 三陰三陽ではそれぞれの病位ごとに基本病態があります。 病が陽証では、表から裏へ、上から下へ進行します。 陰証では、下から上へ進行します。 例えば急性肝炎では初期は風邪...
東洋医学理論

麻黄と附子

2023年5月26日。写真は阿蘇の中岳と根子岳です。 症状は同じでも正反対の麻黄と附子 麻黄 麻黄は太陽病位の代表的な薬味です。 葛根湯や麻黄湯、小青竜湯、越婢湯、麻杏甘石湯、麻杏薏甘湯などの構成薬味です。 麻黄の働き 麻黄の働きは、体表の...
東洋医学理論

漢方薬、民間薬による止血

2023年5月23日。写真は福岡市大濠公園の日本庭園です。 出血と漢方薬、民間薬 漢方薬は一般に慢性病に使用すると思われています。しかし急性疾患に対し発達したのが漢方医学です。 風邪や食中毒、感染症などの急性病に対し理論化されたのが漢方の古...
東洋医学理論

血滞と骨粗しょう症の痛み

2023年5月18日。写真は大分県由布市庄内町の男池の湧き水です。 痛みと漢方 東洋医学の世界では夜間の痛みは陽実証、昼間の痛みは陰虚証が多いと言われることがあります。また夜間に痛みが増すのは瘀血が原因と言われることもあります。 昼間は身体...
東洋医学理論

東洋医学の虚実と補瀉

2023年5月12日。写真は山口県長門の元乃隅稲成神社です。 東洋医学で言う虚実とは 東洋医学では虚証、実証と病態や体質を大きく分けます。 一般に 虚証は、痩て貧血がちで元気が無い人。 実証は、筋肉質でガッチリし、或いは多血症で元気に溢れて...
東洋医学概念

漢方薬の質と不思議な植生

2023年5月9日。写真は箱根関所手前の東海道です。 漢薬の選品 ここに小粒の大棗と大粒の大棗が有ったら、どちらが良い大棗でしょうか。 十薬、ドクダミの大きな葉と小さな葉は、どちらが良い十薬でしょうか。 紫蘇葉の成長した大きな葉と小さな葉、...
漢方食養生

白蜜と砂糖

2023年4月28日。写真は福岡県糟屋郡新宮町立花山の国の天然記念物樹齢300年を超す楠です。 大理の白蜜ハクミツ 30年近く前に中国の大理に行ったことがあります。大理は大理石が取れる事で有名な町です。ヒマラヤの中腹です。 その4、5年前に...
東洋医学概念

半夏と病位内外

2023年4月25日。写真は鹿児島県加治木町、日本の滝百選、増水した龍門の滝です。 半夏の地獄のエグ味 私が漢方の世界に入った20代の頃、漢方薬の鑑別をする勉強をさせられました。 五感を鍛える 東洋医学の理論を用い、自分の眼で五色を、鼻で気...
東洋医学理論

漢方の診たて

2023年4月18日。写真は福岡市大濠公園の日本庭園です。 動悸、不整脈の漢方の診たて 漢方では動悸や不整脈を幾つかの病態に分けて治療していきます。 心悸亢進の証 主な動悸、不整脈の証。症状、体質の主な漢方の証を取り上げます。 桂枝甘草の証...
東洋医学理論

肝硬変と黄疸

2023年4月14日。写真は福岡市福岡城舞鶴公園です。 肝臓の門脈圧 肝硬変や肝がんなど他疾患で肝臓の血流が阻害されると肝臓の入口である門脈圧が亢進します。 食物の流れ 食事で摂った栄養分は胃で水性の物が吸収され、小腸で油性、水溶性の物が吸...