婦人科各論、乳腺症1より続く
写真は、佐賀県鹿島市、祐徳稲荷神社です。
乳腺症1では三陰三陽の病位ごとの治療を述べました。ここでは他の薬方や注意点を述べます。
排膿湯と排膿散の使い分け
排膿散はカチカチに腫れあがった化膿に使用します。排膿湯は少し柔らかい化膿に適応します。化膿が始まりだした時は患部が柔らかいです、排膿湯を使用します。炎症が進み化膿で患部がパンパンになったら排膿散。排膿が始まり患部が柔らかくなってきたら、また排膿湯に切り替えます。排膿散を飲むときは生卵の黄身を入れ混ぜて服用します。生卵を使った治療法は指先の細菌感染であるひょう疽に対しても伝統的に残されています。
病位に関係なく使えるのが排膿散及湯です。厳密には排膿散証と排膿湯証、排膿散及湯証は異なります。歯肉炎などは排膿散及湯がファーストチョイスになります。
伯耆の外科倒し
伯州散という日本伝統薬があります。反鼻霜、鹿角霜、津蟹霜または土竜霜の等量を混ぜます。反鼻はマムシ、津蟹は上海蟹や川蟹です、土竜はモグラです。1日量3gで3回に分けて飲みます。私は患者さんに出す漢方薬は全て飲みます。30代の頃に伯州散を飲んでいます。伯州散を飲んで夜にお酒を飲みました。私の心臓はエイリアンが子供を産む時のように私の胸から飛び出すのではと恐怖にかられたのを思い出します。その時は牛黄製剤で落ち着きました。伯州散で代謝が活発になり心機能も上がっていたのだと思います。今度は伯州散を飲み止め3日してからお酒を飲んでみました。また今度も心臓が胸から飛び出しそうになり安静にしないとけなくなりました。漢方薬の働きは血中濃度ではなく、伯州散の場合3日以上は続くのかもしれません。
伯州散軟膏
伯州散に親水軟膏を混ぜます。軟膏板で伯州散を出来るだけ入れるため軟膏の粘りがなくなる直前まで練ります。肉芽新生の悪い痔ろうや床ずれに著効があります。紫雲膏で効果が無い場合でも有効の場合が多いです。ただ治癒後に患部が黒ずむことがあります。伯州散が炭だから当然です。親水軟膏でも良いですが伯州散を紫雲膏で混ぜると更に効果が良いです。

