本草学2、入薬

本草学2、入薬

写真は、鹿児島市、慈眼寺公園に流れている和田川です。

本草学1、東洋医学の思想より続く

入薬とは

使用部位により薬効が異なると考える理論が入薬です。

採取時期

それぞれ採取時期も決まっています。最もエネルギーが蓄えられ、気が充実している時に採取します。

  1. 根物は夏の太陽光線で根に栄養が蓄えられ、地上部が枯れ新芽が出るまでの期間。冬の早い時期に採取します。
  2. 花は開花初期。
  3. 実物は十分にエネルギーを蓄え熟した時、完熟した時です。
  4. 葉物は成長し過ぎた大きな葉より、勢いのある小ぶりの若葉、新緑の頃に採取します。お茶と同じです。
  5. 芽は新芽。
  6. 刺は刺が硬化した時などです。

1500年前に書かれた孫思邈の千金要方には何月何日、何の日に採取すると細かく記載があります。

主な入薬の働き

  1. 根物。根に蓄えられた栄養分を、春の発陳の時期に地上系の成長のため使用するため上昇の気、升です。升麻、葛根など。
  2. 茎。上昇と下降の調気です。木通などです。内側に管のある蔓などは気と同時に水も通します。葛、防已、麻黄など。
  3. 花。芳香があり散の働きがあります。菊花、辛夷などです。辛夷などは蕾が開く寸前が鼻を開く効果があると思われます。
  4. 実物、種物は熟し地に落ちます。降下の気です。枳実、青皮、紫蘇子、車前子などです。
  5. 芽。発泄の働きがあります。麦芽などです。皮膚病で新芽類を摂ると皮膚病が酷くなることがあります。ピーナツを割った時の胚部分です。胚はいづれ新芽になります。
  6. 刺。攻破の働きがあります。皂角利、釣藤鈎などです。植物だけでなく動物でも先の尖った物は攻破の働きがあります。先端ほど働きが強くなります。犀角、一角、羚羊角などです。

    鹿茸は補剤ですので、先が尖っている物は劣品、先の太い物ほど良品になります。

実物は降下の気です。升の働きのお酒とお互い毒消しにより相性が良いです。梅酒、大棗酒、枸杞子酒、花梨酒などです。根物は升の働きです、お酒の升の働きで升の働きが増します。薬用人参酒などです。

本草学3、乾燥修治、六陳八新へ続く

私がこの記事を書きました

太陽堂漢薬局

薬剤師。長崎大学薬学部卒業、日本薬剤師会会員、日本東洋医学会会員、東亜医学会会員、伝統漢方研究会会員。20代前半に、現代薬理学から漢方医学に入り40年以上が過ぎました。色々な流派の先生に師事し、最後は故入江正先生に師事し臨床医学を継承しています。

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