免疫力低下により複数の感染症に罹患

松江城武家屋敷前 その他の病気

写真は、松江城武家屋敷前、塩見縄手です。

免疫力低下、口唇ヘルペス。かけ橋掲載分

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免疫力低下

1962年生、男性

発熱、喉の痛み、強い倦怠感があり風邪とは違う気がして心配だと電話で相談を受けた。糸練功で診ると風毒診、ウイルス、真菌等で証を捉える事はできるが、一般的に言われる風邪、インフルエンザウイルス、新型コロナウイルスの西洋医学的な判断は出来ない為、病院へ受診を勧めた。結果は、インフルエンザウイルスであったが、その後新型コロナウイルス感染症も併発。西洋薬を使用し1週間程度で発熱、喉の痛みは落ち着いてきたが、倦怠感、味覚障害、乾咳、濃痰が多く夜が眠れず困っているとの事。

糸錬功で確認した所、麦門冬湯合補中益気湯証を捉えた。身体が温まる、風呂上りや布団に入る事で麦門冬湯証の咳は出やすく、夜中の咳は体力を奪っていく為、治療の優先順位は高い。味覚障害もあり、食事が進まないようだが、体力を補う為にも低脂肪、高カロリー、高たんぱくの食事を摂る様に話をした。

服用から1週間程度で咳、痰は落ち着いてきた。最終的に味覚障害と倦怠感を改善させる漢方薬をお出しして2週間でほぼ元の状態に戻ったと嬉しいご報告を頂いた。一度落ちた体力を完全に戻すまで、更に2週間服用頂き治療終了となった。新型コロナウイルスの治療については、まだ分かっていない事が多いが、自然治癒力を増す漢方薬で皆さん順調に改善されている。

疲れがたまって出た口唇ヘルペス

1977年生、女性

普段は浮腫みの体質改善を行っている女性から、口唇ヘルペスができたので漢方薬を出してほしいと相談を受けた。いつもは元気な女性だが、睡眠不足が続いた上に、軽い喉風邪をひいている時に、大掃除を行った事がきっかけで発症したようだ。

問診と糸練功により藿香正気散加薏苡仁証を捉えた。煎じ薬の服用と抗ウイルス作用のある蜂蜜を唇に塗布してもらった。藿香正気散は、急性から亜急性時に使用し、暑と湿を取り除く。服用開始時は、ピリピリとした痛みがあったが、2日後には痛みが治まったようだ。痛みがある間は、ウイルスが増殖していて他人にうつす可能性がある為、共用は避けるよう話をした。

口唇ヘルペスのウイルスは、生涯にわたって身体の中(神経節)にとどまり免疫力が落ちた時に活動を始める。普段から疲れた身体をしっかり休める事が大切である。

日本最古の医書「医心方」には、白蜜(蜂が岩に貯め結晶し白くなった蜂蜜)は、熱を冷まし、渇きを潤すとあり2000年以上前から使用されてきた。

蜂蜜には、殺菌、抗炎症作用、150種類以上の栄養成分があると言われている。疲れた身体を回復させるスピードが速く、整腸作用もある為、繰り返すヘルペスの方は純粋な蜂蜜を毎日ティースプーン1杯程度舐める事をお勧めしている。