悪性リンパ腫への漢方アプローチ

がん

病院の検査でも異常は認められず完治。漢方研究会で発表

漢方太陽堂が発表報告した論文。
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悪性リンパ腫

2019年11月。伝統漢方研究会第16回全国大会。日本、大阪、ホテル京阪ユニバーサルタワー

木下順一朗
福岡県福岡市、日本

諸言

20数年前、私の母が60歳の頃に、脾腫が見つかりました。血液検査等でBセル型非ホジキン性悪性リンパ腫の診断が下りました。
母は直ぐに脾臓の摘出手術を受けました。担当医の説明によると、日本で当時40、50例しか報告例が無い珍しいタイプとの事でした。

その後、がん末期のステージ4の診断が下り、その当時は治療法が無いとの事で自宅に返されました。私は病院から母を自分の車に載せ自分の家に運び寝かせました。
母は、がんが他の臓器へも広がり、食欲は落ち体力が落ちていくばかりでした。体力の落ちていく母に対し、毎日牛黄と漢方薬を飲ませる日々が続きました。

黒芝との出会い

当時の漢方業界では、がんに対し霊芝が最も効果が高いと言われていました。しかし糸練功で診ると母に対して霊芝の効果は認められませんでした。
その頃、知り合いより黒芝と言う霊芝の原種があるとの情報を得ました。当時の日本では黒芝1か月分の価格は軽自動車1台分でした。

黒芝を求めて香港へ

黒芝は菌糸体ですので、南方原産と考え香港に渡りました。
香港の薬屋を歩き廻り、2日目に香港島の西環の薬屋にて黒芝を見つけることが出来ました。
早速、日本へ持ち帰り母の身体で糸練功にて確認を取りました。
糸練功の結果は、母の身体に出来ている腫瘍には反応しますが、母の骨髓には黒芝は効果が認められませんでした。
その時の黒芝が、今でも太陽堂漢薬局に飾ってあります。

日本漢方の記録

衰えていく母の姿を見ながら、私は日本漢方の過去の記録や症例を探し始めました。
昔は悪性リンパ腫と言う病名が無いため、同じような症状を呈している症例をかき集めました。
それに使われた処方で骨髓に働くと思われる薬方を20数処方程選び出しました。
糸練功で確認をすると、一処方だけ母の骨髓に働く薬方がありました。柴田良治先生の処方集にありました加味帰脾湯加紫根です。

悪性リンパ腫を克服

母に加味帰脾湯加紫根の湯剤を飲ませ出しました。紫根は生や散剤では肝臓毒が強いため湯剤にて投薬しました。
母はみるみる回復し3か月程で元気になりました。加味帰脾湯加紫根を飲みだし3か月を過ぎた頃には、母は私の自宅を抜け出し実家に帰りました。
その後の病院の検査でも異常は認められず完治の診断を頂きました。

結論

自分の学んだ漢方医学に感謝した時です。
また10年以上続けた毎日の糸練功の訓練が実を結んだ時でもありました。
その後、太陽堂漢薬局では幾人もの悪性リンパ腫の患者さんを完治させています。

補論

また黒芝の免疫作用にも感動しました。
その後は菌糸体を探す目的で、当時菌糸体の抗がん作用の研究で中国で第一と言われる雲南中医学院の曽育麟教授に会いに行きました。

教授には様々な菌糸体の牛肝菌、灰樹花、侯頭菌、竹ソン、鳰棕、蕨菜、侯頭菌等をお教えいただきました。
また夕食にご招待頂き、教授が最も効果の高いと言われる菌糸体竹ソンのスープをご馳走になりました。

次の日は市内を歩き廻り、日本で糸練功による免疫に対するスクリーニングを掛けるため、多くの菌糸体を買い集めて持ち帰りました。
帰国予定の日、私のホテルに赤芝、黄芝が届きました。教授が学生に早朝からジャングルから採ってこさせたそうです。
この時の侯頭菌、竹ソン等がその後の気仙の原料となっていきました。