写真は、大分県湯布院で鹿に遭遇。
東洋医学は本来が急性病に対し発達した理論です。2000年前は急性病に対する治療が中心だったと思われます。漢方の古典である傷寒論も急性病に対する理論です。現在は急性病は西洋医学、慢性病は東洋医学という概念が根付いています。
ウイルスに反応する風毒塊
風邪やインフルエンザ、新型コロナではウイルスが原因の場合が殆どです。甲把流腹診図の中の風毒塊を使うとウイルスであるかどうか簡単に分かります。風毒塊はウイルス、溶血性連鎖球菌、真菌に反応することが分かっています。何故だか分かりませんが、真菌には反応しますが同じ仲間の白癬菌には反応しません。また風邪の95%はウイルスが原因ですが残りは細菌が原因だと言われています。よって細菌性の風邪には反応しません。この風毒塊を使うときスパイラルを紙に書きますが、少しコツがあります。このコツに関しては故入江正先生が発表されています。
発熱に対する漢方治療と西洋医学の違い
西洋医学では発熱に対し解熱剤を用います。東洋医学では逆に身体の体温を上げ、体温を上げることにより免疫力を増し治すことを目指します。虚実によって体温の上げ方が異なります。実証は体温を強く上げ、虚証は体温を少しだけ上げます。実証には体温を上げる力が強い麻黄湯や葛根湯、越婢湯を使います。虚証には少しだけ体温を上げる桂枝湯を使います。ここが西洋医学と東洋医学の大きな違いです。
葛根湯の力価を強める
太陽病の葛根湯を強めるため生の生姜を入れます、それも良いです。また大棗を増量する方法もあります。例えば生姜は汗腺から無理やり発汗するのに似ており、大棗は汗腺の出口を緩め汗を出やすくする感じです。
桂枝湯の構成
桂枝湯は桂枝、芍薬、大棗、生姜、甘草の五味です。桂枝は陽を補い、芍薬は陰を補います。桂枝と芍薬が桂枝湯の方意を作っています。近代漢方薬を書かれた高橋良忠先生は大棗、生姜、甘草の働きを次のように書かれていました。
- 大棗は緊張を緩和し、ブトウ糖様作用で心脾を補い、脾胃を調整するホルモン様作用があります。
- 生姜は中を温め、湿を去ります。脾胃を調整する自律神経に働きます。
- 甘草は急迫を緩和します。脾胃を補い、毒を消し諸薬を調和します。脾胃へのアレルギーを抑えます。
この三味の組み合わせは、古方派の薬方のベースとして配合されています。古方の漢方処方は養生として脾胃を非常に大事にしています。病から身体を立て直すには、まず脾胃に力をつける事です。そのため食養生も大事になります。
風邪やインフルエンザ、新型コロナの漢方薬2へ続く

