不育症

不妊症

妊娠継続できない

不育症は、おなかの赤ちゃんが育たずに死産や早産、流産を繰り返し、結果的に妊娠を継続できない状態です。

一般的に流産、死産の経験が連続2回あるなら考えられます。現在は、女性の16人に1人の方が不育症だと考えられています。

不育症の原因

不育症には様々な原因があります。主な原因としては、子宮形態異常、内分泌異常、甲状腺機能異常、黄体機能異常、高プロラクチン血症、染色体異常、抗リン脂質抗体等が考えられます。

また血液凝固因子、血栓性異常があると、胎盤内に血栓が造られてしまう事があります。胎盤内に血栓が出来ると、胎児への血流が低下し酸素や栄養分が運ばれなくなります。結果として、流産や死産を繰り返し妊娠継続が出来なくなってしまいます。

西洋医学のアプローチ

不育症の検査をして原因が分かる場合もあります。しかし現実には原因が分からず、半数以上、60パーセント以上の女性が原因不明です。

西洋医学の治療としては、血栓を防ぐアスピリン療法、ヘパリン療法、ステロイド療法等が中心となります。

不育症とストレス

不育症の方は、不安や周囲の方への気遣い等のストレスが多く、非常に悩んでいらっしゃる方が多くいらっしゃいます。

ストレスと交感神経

ストレスは、ホルモン系や自律神経系、視床下部の働きを異常にします。その結果、胎児の成長へ影響を与えてしまい、最悪の場合は流産、死産となることがあります。

  1. ストレスが加わったり、過度な緊張があると、交感神経が興奮します。
  2. 交感神経の働きにより、身体の抹消の毛細血管が収縮します。
  3. 毛細血管が収縮し血流が低下すると、胎児への栄養、酸素が停滞し流産を起こす結果となります。
ストレスに影響されるアドレナリンとプロラクチン

また同時に

  1. ストレスはプロラクチンを上昇させ、高プロラクチン血症の傾向が出てきます。
  2. プロラクチンが高くなると、それに反し黄体ホルモンが低下してしまいます。
  3. ストレスにより高められた交感神経のアドレナリンとプロラクチンが上昇すると、その両方の受容体であるナチュラルキラー、NK細胞が活性化します。
  4. ナチュラルキラー細胞が活性化すると、胎児が攻撃され妊娠維持が難しくなります

胎盤内の血管内皮細胞は、妊娠10から16週で母体細胞から胎児自身の細胞に置き換わります。それまでは胎児は、母体のストレスの影響を強く受けます。そのため16週までは、不育症の方は用心しないといけません。

養生法

統計によると、不育症の74パーセントの方は35歳以上との結果が出ています。この結果は老化との関係を示しています。

老化が進むとエネルギー代謝が低下します。自分のエネルギー代謝を活性化させることにより、身体や卵子を若返らせることが出来ます。

ミトコンドリアが担うエネルギーの活性化

すべての生物の細胞には、ミトコンドリアが内在しています。ミトコンドリアにはエネルギーを造る働きがあります。卵子のエネルギーを活性化し元気な卵子にすることが出来ます。

太陽堂漢薬局では、35歳以上の不育症の方にミトコンドリアのエネルギー産生を活性化させる生薬製剤を使用します。

卵子の質を上げるために

規則正しい生活を心がけます。夜更かしをせずに、就寝を少し早めにします。

栄養バランスの取れた食事を摂るために、添加物の多い外食から出来るだけ家庭料理に切り替えます。それだけでも不育症に効果があります。

また適度な運動は、エネルギーを製造するミトコンドリアを活性化します。

太陽堂漢薬局での不育症の改善例報告

不育症で苦しみ悩んでいる方々にとって、少しでもご参考、励みになれば幸いです。

不育症で抗核抗体と高プロラクチン血症で出産へ

39歳

不妊症、胃腸虚弱で悩んでいます。稽留流産し、妊娠中も下痢、軟便に悩まされていました。流産手術後は母乳も出ました。

流産後3ヶ月は自律神経失調症気味になり、不眠症に悩まされましたが、今は解消しています。

抗核抗体40倍、潜在性高プロラクチン血症もかなりの異常値あり。漢方やテルロンを飲んでいましたが、下痢が続き服用を中止。

中医師の方の勧めで周期療法の漢方を服用してみたのですが、基礎体温表は整ったものの、胃が荒れて中止。胃の調子を調えるため、地元の漢方内科へ通っていました。

初糸練功後、子宮卵管造影の検査で、左卵管閉塞と右卵管狭窄がわかりました

今日、婦人科で子宮卵管造影の検査を行い、左卵管閉塞と右卵管狭窄がわかりました。一度妊娠しているから、しばらく右排卵の時にタイミングで頑張ってみるか、急ぐならIVF体外受精をするか考えてみて下さいと言われました。

こちらのHPを見ると、卵管障害でも妊娠された実績があり、漢方でも望みがあるのではと思っているところです。IVFは大量の薬を飲んだり注射しなければならないことが、耐え難いのです。

服用1ヵ月後、西洋医学の不妊治療をしたいのですが、体力が回復しないと。

私は、不妊症で相談しているにもかかわらず、体のあちこにに不調な部分があり、どこから治していくのが一番いいのか、本当のところ自分でも悩んでいます。西洋医学の不妊治療をしたいのですが、体力が回復しないと何をやっても無理だと思うんです。途中略

卵管狭窄、閉塞について。西洋医学では、卵管障害は体外受精か、腹腔鏡ラパロで、癒着を剥がす手術をするかです。主治医には体外受精を勧められました。私は去年自然妊娠しているし、すぐに体外受精というのは抵抗があって、何とか卵管を治す方法はないものかと思っていました。

体外受精にステップアップする前に、卵管鏡下卵管形成術FT法という手術を別の病院で受けたいと思っています。本当は今すぐにでもこのFTの手術を受けたいのですが、私の場合、今は体の調子が最悪なので、この手術をして「半年は可能性が大きくなります」と言われても、この体では妊娠できないと思うのです。実際、子作りもできてない状態なのです。だから当分は漢方薬で少しでも体を改善していきたいのです。

服用3ヵ月後、太陽堂へ初来局されました

ずっとメールのやり取りをしていましたが、遠方から来局されました。

胃の調子や今までの治療について詳しくお聞きすることができました。太陽堂漢薬局へ来局されてから安心して治療を受けられるようになったのではないかと思います。

服用6ヵ月後、卵管の詰まりを治す手術を受けようと思っています

来月、西洋医学の治療を受けようと思っています。生理が終わったら、卵管の詰まりを治す、開通させる手術FTを受けようと思っています。途中略

それと、私はプロラクチンが高いのがとても気になっているのですが、高プロラクチンは漢方薬は飲まなくても大丈夫でしょうか。やっぱりプロラクチンが高いと不妊の原因になりますよね。でも以前飲んでいたテルロンは副作用でフラフラするし、二度と飲みたくありません。西洋医学の治療を再開すると、また飲まされるんじゃないかと思い、怖いです。

高プロラクチンは排卵障害だけでなく、着床障害もあると聞きます。以前の流産の原因も、ひとつは高プロラクチンが考えられるのですが、漢方飲まなくて大丈夫でしょうか。私は排卵障害はないようですが。

服用11ヵ月後、残念ながら生理がきてしまい、がっかりしているところです

卵管の手術をして今回2周期目でしたが、今朝、残念ながら生理がきてしまい、がっかりしているところです。思わず、太陽堂さんにメールしてしまいました。スミマセン。糸練功の合数がなかなか改善しないので、まだ難しいとは分かっていたのですが、漢方を飲み始めてもう1年になります。早かったですが、苦しかったです。経済的にもかなり。

私はとても改善が遅いと思うのですが、どうなのでしょうか。薬を増やしても1ヶ月で0.5とかだし、すごく食事に気をつけた月でも同様です。だからストレスを溜めないように、最近は食べたいものは食べてます。何か原因があるのかなとか、マイナスに考えてしまっています。

服用13ヵ月後、2年ぶりに検査薬に陽性反応が出ました

まだ少し早いのですが、2年ぶりに検査薬に陽性反応がでました。生理予定日を過ぎても生理が来なかったもので昨日調べてみました。排卵を促すHCG注射をしているので、生理予定日が予測できました。途中略

嬉しいというより、かなり不安な気持ちでいっぱいです。2年前の悪夢がよみがえってくる思いです。

主人も心配のほうが先に立っていました。しかもフルタイム長期の仕事を始めたばかりですし。まだ病院に行くのは早いので、来週末か再来週初めには行こうと思っていますが、卵管の状態も万全ではなかったので、とにかく子宮外妊娠が心配です。すぐにでも受診したほうが良いのでしょうか。

服用13ヵ月後、無事に胎のうが確認されました

今日、病院に行ってきました。無事に子宮内に胎のうが確認されましたので、子宮外妊娠の不安はこれで無くなりました。ほっとしています。

昨日までは少しの下腹部痛にも神経質になっていたのですが、少し安心しました。週数がまだ5週目ですので心拍はまだです。2週間後に受診することになりました。

テルロンも、経過を見ながら続けていこうということになり、昨日から1日1回夕食後に飲んでいます。まだまだ流産の不安はありますし、無事に育ってくれるかどうかもわかりません。

服用14ヵ月後、10週を過ぎるまでは流産の不安から開放されないと思います

いろいろとアドバイスを頂いてありがとうございます。今まだ5週終わりくらいですが、つわり症状が出てきています。昨日は朝吐いてしまいました。

胃腸が丈夫でないのも原因かもしれませんが、つわりっぽい症状が出るようになってから便通も軟便気味です。物がそんなに沢山食べられないので、便の量も多くないのですが、お腹の調子が悪いと体調も悪くなるので、ラックビーだけ1日1回くらいのペースで飲んでいます。

セレキノンは飲んでいません。下痢ほど水っぽくはないのでですが下痢症状って良くないんですよね。夕食後はガスもたまりやすくて苦しんでます。10週を過ぎるまでは流産の不安から開放されないと思います。

服用18ヵ月後、赤ちゃんはとても元気だということです

数日前に漢方薬を飲み終えてもう飲んでいません。

一応、直近の妊婦検診でも問題なく、一昨日に行った鍼灸院の脈診でも赤ちゃんはとても元気だということなので、漢方は一旦お休みしてもよろしいですか。

本当にいろいろお世話になりました。まだこれから出産までの体調管理もありますが、ここまで来れたのも漢方のお陰だと思います。

太陽堂漢薬局より

不育症による不妊、胃腸虚弱など、様々な悩みを抱えていらっしゃった方です。子宮外妊娠の経験があり、妊娠がわかってからも不安を訴えていらっしゃいました。当薬局では不妊治療だけでなく、胃の症状に対するアドバイスや、不安症状、五志の憂も一緒に治療しました。赤ちゃんの胎のうが確認されたと聞いたときは本当に嬉しく思いました。

不妊症の漢方治療

目次
不妊症
不妊症の検査とタイミング法と周期
漢方の血海。不妊症との関係
不育症
卵管狭窄
妊娠
高プロラクチン血症
男性不妊
二人目不妊