石膏、牡蠣、雪蓮花、真珠、虎鞭、熊胆、竜骨、大棗、熟地黄、大黄、猪苓、天門冬、山査子を常設展示しています。
太陽堂漢薬局の生薬展示紹介
石膏
- 左に展示
- 石膏は、縦に束鍼状の紋理があり軟らかい物が上品です。硬いものは劣品です。
- 修治、調整方は上下から炭火で2時間半程焼き、一晩冷やし薬用とします。
- 五味は甘、辛。五気は大寒。
- 清熱、解熱、消炎、止渇、鎮静作用があります。高熱、糖尿病他熱性、炎症性疾患に多用します。
牡蠣、右手前に展示
- 日本で使われる牡蠣は漢方では雌蠣と言い偽物です。一般に雌蠣は日本では生をそのまま。
- 中国では化石牡蠣を約300度で焼き使用しています。
- 当薬局では800度で焼かれた化石牡蠣を使用しております。
- 五味は鹹、渋。五気は微寒。
- 鎮静、収歛、軟堅、制酸作用があります。
雪蓮花、奥に展示
- 五味は甘苦。五気は温。
- 寒を除く、陽を壮んにする、調経、止血の効があり、足腰の弱り、生理不順、婦女崩帯、外傷出血に用います。
真珠
- 左側に展示。
- 真珠皮と言い、真珠の表面だけを粉にして使用します。
- 五味は甘、鹹。五気は寒。
- 安神、定驚、清熱、解毒、除翳、収斂生肌の効があり、心肝の火を清して動悸や痙攣、目の混濁に用います。
虎鞭
- 上段右側に展示
- 虎の陰茎です。一般に強壮剤として用います。現在は入手不可能です。
熊胆
- 下段右側に展示
- 光沢のある黒色を呈し臭気は焦臭性です、純苦味で血脂等の雑味の無いのが良品となります。また琥珀様に透明で光沢があり黄赤色で極めて苦く、口で溶かすと粘らぬ物も良品です。
- 水に溶かし湯煎にて温め頓服します。又は水で溶化し皮と滓を取り丸薬にもします。
- 五味は苦。五気は寒。
- 利胆作用が強く、鎮静、鎮痙、鎮痛、消炎を目的に用います。
竜骨
- 下段左側に展示
- 竜骨は、マンモスや動物の化石です。色が白い物が良く、黄色、黒と順に質が落ちます。舌に付けると吸い付いて離れない物が良品です。
- 五味は甘、渋。五気は平。
- 強壮鎮静剤であり、臍下の動悸、驚狂、失精、不眠症に用います。
- 生は鎮静効果に優れ、焼くと収斂効果が強くなります。
大棗
- 左側に展示
- 大棗は、なるべく肉の厚いものほど良く、大きいナツメであればよいというので、大きい棗から大棗の字が得られました。大棗は大きければ有効成分も多く、新しいもの、すなわちジクジクしているようなものほどよい。
- 五味は甘。五気は温。
- 脾胃を補い、精神を安定させ、刺激の強い薬性を緩和する効があり、食欲不振、下痢、動悸、ヒステリーなどに用いる。
熟地黄
- 右から二番目に展示
- 生地黄は甘く、潤の多い肥った物が良品です。熟地黄は酒で蒸して黒い光沢がある物が良品です。
- 五味は甘。五気は微温。
- 補血、強壮作用があります。貧血、虚弱者、糖尿病他様々な慢性病に用います。
乾地黄
乾地黄は五味は甘、苦。五気は寒になります。
大黄、右側に展示
- 錦紋大黄が良品です。
- 唐大黄でも軽く、虫が来るほどの陳い物ほど良品です。虫も食わない大黄は人間にとって劣品です。
- 五味は苦。五気は寒。
- 通便、清熱瀉火、活血化オの効があり、熱性疾患、興奮症状、瘀血、腹部腫瘤、無月経などに用います。
猪苓
- 左側に展示
- 猪苓は、サルノコシカケ科のチョレイマイタケの乾燥した菌核を用います。
- 薬材は5から15センチぐらいの黒褐色をした塊であり、新鮮なものの内部は白色であるが、時間が経つと褐色を帯びてきます。
- 五味は甘。五気は平。
- 利水消腫、通淋の効があり、排尿減少、浮腫、脚気、下痢などに用います。
天門冬
- 麦門冬と働きが似ているので天門冬、地門冬ともいわれるが、なかでも天門冬と一般に言われます。本当は白色ですが、堅く黒くなってしまいました。
- 五味は甘、苦。五気は大寒。
- 滋陰清熱、化痰の効があり、発熱、咳嗽、吐血、口渇、咽喉の腫瘍などに用います。
山査子
- 右側に展示
- 山査子は、成熟果実を乾燥させたものを用います。核を除いたものは山査肉といいます。
- 五味は酸、甘。五気は微温。
- 消食の効があり、おもに消化不良や下痢の治療に用います。特に油っこいものや肉類などの消化不良に適しています。
薬局内展示生薬
目次 |
薬局内1。茯苓、白檀、五八霜。他5品展示 |
薬局内2。猿頭霜、琥珀、桂皮、蘇木。他12品展示 |
薬局内3。海竜、海馬、黄柏、杜仲。他15品展示 |
薬局内4。石膏、牡蠣、雪蓮花、真珠。他13品展示 |
薬局内5。桔梗、海馬、半夏、黄連。他20品展示 |
薬局内6。柴胡、黄連、太子参。他24品展示 |