漢方コラム

東洋医学理論

胃内停水

2022年9月26日。写真は、大分県豊後大野市、原尻の滝です。 胃内停水と舌診 東洋医学では望診で皮膚の表面から身体の内部の変化を見ます。望診の中の眼瞼内側の粘膜や舌診は粘膜を通じ診るため、より細かく身体の変化を診る事ができます。 舌診 舌...
東洋医学概念

消化器と漢方

2022年9月23日。写真は、大分県豊後大野市、水車です。 漢方とアトニー型、カタル型 体質は大きく炎症性か弛緩性で二つに分ける事が出来ます。 アトニー 胃アトニーと言う用語があります。 アトニーとは筋肉の緊張、収縮力が失われた状態です。 ...
東洋医学概念

漢方薬の不思議な疑問。人参、牡蠣、甘草

2022年9月11日。写真は、大分県由布市、由布岳です。 白人参 漢方を勉強した人では、白人参で血圧が上昇する高血圧の人がいらっしゃるのは周知の事実です。 しかし動物実験では、人参は血流を改善するため、血管抵抗を減らし逆に血圧を下げるそうで...
東洋医学概念

漢方薬の不思議な疑問。柴胡、黄芩、芍薬

2022年9月5日。写真は、大分県由布市。亀の井別荘です。 小柴胡湯による間質性肺炎 30年ほど前、漢方薬が化学薬品の副作用防止として使われていた時代がありました。 その時、盛んに使われいたのが小柴胡湯です。漢方薬の出荷額の圧倒的トップが小...
東洋医学理論

腹部の動悸としこり

2022年8月15日。写真は、家伝薬の陀羅尼助製造家です。 心 古方派の腹診では、心臓部分の動悸を心悸と言います。 心臓の動悸と別に、腹部を触ると動悸に触れる事があります。 心下悸 臍上悸、水分の動 臍下悸、腎間の動 左腹部大動脈の拍動など...
東洋医学概念

形象薬理学と漢方

2022年7月29日。写真は、熱海グランバッハです。 吹き出す皮膚病 東洋医学の本草学や食養生では、形象薬理学に基づき入薬という概念があります。 形象薬理学は姿、形、色、植生が効能に影響を与えると言う考え方です。 入薬は根の働き、葉の働き、...
東洋医学理論

皮膚病の判断から水疱、アトピー性皮膚炎へ

2022年7月26日。写真は、博多日航ホテルのチャペルです。 皮膚病の東洋医学の判断 私を含めた日本の古方派の漢方家は、何でも三陰三陽で証の判断をします。 皮膚病の場合も、蕁麻疹、化膿症、掻痒症、水疱、進行性指掌角皮症など、三陰三陽で診ると...
東洋医学理論

色々な病と漢方

2022年7月9日。写真は、熊本県小国町。滝の裏に廻れます。鍋ヶ滝です。 血流障害の壊疽 30代の子宮内膜症の方を漢方治療したことがあります。その女性はご自分が調子が良いのでお母さまを連れてこられました。 お母様がズボンを捲られると、膝から...
東洋医学概念

四季、陰陽と漢方

2022年7月5日。写真は、鹿の群。湯布高原です。 四季の季節に合う養生法 東洋医学の四季は、新暦ではなく旧暦で考えます。 四季は旧暦 節分の次の日、立春から春が始まります。 同様に立夏、立秋。立冬と季節が変わります。 春は陰中の陽 新暦2...
東洋医学理論

気血両虚

2022年6月30日。写真は、久住タデ高原です。 先日、九州の伝統漢方研究会でお話した内容です。 気血両虚の考え方 気血両虚と言う漢方概念があります。 代表的な処方に八珍湯があります。 十全大補湯は八珍湯に黄耆と桂皮を加えた加味方です。 八...
東洋医学理論

蕁麻疹の漢方薬

2022年6月9日。写真は、福岡市百道浜マリゾンです。 蕁麻疹に使用する香蘇散 蕁麻疹に使用する漢方薬には不思議な事があります。 海産物で食あたりしたら、まず最初に適応と考えられるのが香蘇散です。 海産物の食あたりは香蘇散 香蘇散は海産物の...
漢方雑記

牛黄の修行

2022年5月27日。写真は、大分県由布市、由布岳です。 鑑別の修行 どんなに漢方の腕が良くても、一生懸命に東洋医学を学んで処方に熟知しても、漢方薬の質が悪ければ思うような効果は得られません。 患者さんと漢方家とを結ぶ接点が漢方薬です。漢方...