後縦靭帯骨化症の食養生

後縦靭帯骨化症

食養生

ここでは後縦靭帯骨化症の方々が少しでも早く、症状が軽減或いは改善することを願って、普段の生活における代表的な良い例、悪い例を挙げながら、東洋医学的な養生法をご紹介しますので是非ご参考になさって下さいね。

少しでも治る確率を上げ、症状が早く改善する事を願っています。

後縦靭帯骨化症の食養生

食事は人間や動物にとっては毎日のことであり、生きていく上で欠かせないものです。食べるという毎日の習慣はその食物の種類によって非常に体の変化をもたらし、その影響は薬と同等かそれ以上の力に匹敵すると言われています。
誤った食事をしていると、症状が変化しないどころか大変悪化してしまうこともしばしばあります。ここでは骨化症に対して、食養生の代表的な食べ物を挙げていきますので是非参考になさってください。

後縦靭帯骨化症には出来るだけ控える。酢の物、酸っぱい物

多くの後縦靭帯骨化症の患者さんの治療をしていて、気づいた事があります。酢の物や酸っぱい食べ物がお好きな人が非常に多いです。
骨はアルカリ金属です、酢は酸性です。酸、アルカリの何らかの関係が有るのかもしれません。漢方太陽堂では、患者さんに酢は飲まない様に指導しています。

日本は他外国に比べ、火山性の土壌でミネラルが少ないです。そのため日本人は海産物からミネラルを摂っていました。また身体からのミネラル排出を防ぐ食事をします。

アクや苦味のある食材は身体からミネラルを排出します。苦味は東洋医学では、心に配当され固めて乾燥し降ろす働きがあると考えています。ミネラルも降ろし排出します。
アク、苦味のある物、緑の野菜は、必ず火を通す事によりアク抜きをします。人参、ピーマン等、昔の日本人は生では食べていません。玄米もアクがありミネラルを排出します。要注意です。

酸っぱい柑橘系の果物、レモン、グレープフルーツや酢、梅干、クエン酸、シュウ酸等は通常の食事だけにし、出来るだけ控えます。
症状が軽くなり、体調が良くなるまで控えましょう。

後縦靭帯骨化症の方は、出来るだけ控える。アルコール類

アルコールは筋肉の回復を妨ぐ働きを持っています。
後縦靭帯骨化症に筋肉は大事です。筋肉をつける際に筋肉が回復しにくくなってしまいます。

後縦靭帯骨化症の方は、出来るだけ多く摂った方が良い海産物

海産物を多く摂ります。海産物は、東洋医学では腎は先天の気を司るに配当されます。
特に、内臓ごと食べられる小魚のアゴダシ、ダシジャコ、イワシ、特に頭や尻尾、骨などまとめて食べられる小魚が良いです。他にワカメ、昆布、ヒジキ類の海藻類、貝類等を多くお摂り下さいね。

後縦靭帯骨化症の季節の養生

夏場の養生

夏は暑い季節です。体が温かくなっていることで症状は多少軽減される方もいらっしゃいます。
しかし汗をかくこの季節は汗のかき過ぎが最も良くないな過ごし方となります。
汗の中には水分だけではなく、体にとって必要なミネラルなどが豊富に含まれています。汗をかきすぎることによって、水分だけではなくその豊富なミネラルを大量に失い、ミネラルバランスを崩してしまいます。そうすることによって骨化症の症状が悪化すると思われます。
汗をかいたら、かいた分だけのミネラルを補充することが大切となります。ワカメや小魚のししゃも、じゃこ等といった海産物は非常に良いです。特に魚の場合は内臓や頭、骨も食べられる小魚が良いでしょう。

冬場の養生

夏とは逆に冬はとても寒い季節で、骨化症の症状は悪化する季節でもあります。寒くなると本能的に体をキュッと縮めて体温が外に逃げないようにします。しかし、その状態は筋肉が収縮していることで常に体が緊張したような状態となります。

骨化症や神経痛などの症状をお持ちの方は、筋肉が収縮することで脊髄やそれに付随する神経などが圧迫され、手足の痛みや痺れが悪化してしまいます。
冬場は特に首周辺の冷えにもっとも注意が必要となります。首の周辺が冷えないように、冬場が常にマフラーやスカーフなどを巻いて冷え対策を万全に整えておくことも大事です。

後縦靭帯骨化症、その他の養生

日常生活をしていく上で必要な養生や注意して頂きたい事をご紹介します。

首、脊髄周辺を安静に

後縦靭帯骨化症は必ずといって言い程、首、脊髄周辺を安静にする必要があります。神経の圧迫やささいな衝撃、首を使うことによる疲労などをできるだけ回避するために頚椎用の安全固定器具のカラーを着けることが大変重要となります。

転んだり、ささいな衝撃によっても骨化部分に大きな悪影響として伝わりますので、カラーを着けていても出来るだけ注意してお過ごし下さい。
牽引は有効な手段でもありますが、悪化する方も見られ注意が必要だと考えています。

後縦靭帯骨化症の方は、適度な運動

骨化症では基本的に動きなどにある程度の障害が出てくるため、首周辺を安静にしていただいたり、なるべく動かないようにしてくださいというアドバイスを受けている方も多いと思います。

しかし、本来は骨化症の方は出来るだけ運動して筋肉をつけたほうが良いのです。
骨を支えている筋肉が発達していないと、骨や関節などに大きく負担がかかってしまうからです。但し、痛みや痺れが酷いのに無理をして運動するのはもってのほか。無理をしない程度に自分が楽しいと思える運動をされることが一番効果的です。

痛みを堪えての運動は禁物です。後縦靭帯骨化症の症状が、逆に酷くなる可能性があります。
牽引にて症状が悪化された患者さんも多いです。これも筋力のとの関係だと考えられます。
骨を支えているのは筋肉です。骨は単独では動きません。筋肉が骨格を動かしています。
また筋力が衰えると、転んだ時、ムチウチの時に脊椎や頸椎への事故の負担が大きいです。筋肉を付ける事により脊椎や頸椎への負担が最小限となります。

気晴らしを

骨化症の方はミネラルバランスや自律神経のバランスが崩れている方が多い傾向にあるようです。ミネラルバランスは食養生などでバランスを整えることが可能です。
しかし、自律神経のバランスを整えることはそう簡単なことではありません。

実際に骨化症は難病に指定されていて、西洋医学的にはまだ正確な治療方法が見つかっていないわけですから、症状をお持ちの方は大変な不安や悩み、さらには症状による痛みや痺れなどによって想像を絶するようなストレスを抱えている方が少なくありません。
漢方太陽堂の経験では、その自律神経バランスを漢方薬や普段の生活で徐々に整えていくことで症状が軽減していく傾向が多くあります。そのバランスを整えることは非常に大事なことだと考えています。
普段の生活では自分が楽しいと思える趣味などを積極的にしたり、ストレスをなるべく溜めないようにそしてなるべく発散することを心がけてお過ごし下さい。