写真は、宮崎県日南市、鵜戸神宮です。
慢性蕁麻疹、アトピー性皮膚炎。かけ橋掲載分
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慢性蕁麻疹と病院で診断される
1974年生、女性
病院で慢性蕁麻疹と診断され、数種類の薬を飲んでいた女性から相談を受けた。薬を飲まないと全身に痒みが出て、特に足は引っ掻き傷が絶えない状態だった。頭痛もあり鎮痛剤が手放せないという。
問診と糸練功により、逍遙散証を捉えた。そこに清熱作用のある地骨皮、鎮静作用のある生牡蠣を加えてお出しした。カゼインアレルギーの反応も見られたため、蕁麻疹の体質改善とともに、カゼインアレルギーを改善する粉薬も一緒に服用いただいた。カゼインの遅延型アレルギーは、注意欠如やうつ症状などの精神神経症、皮膚症状、胃腸症状など、様々な症状を引き起こすことがある。
食養生として油物を控え、緑の野菜を多く摂るようお伝えした。また、合数が上がるまではカゼインを含む乳製品は控えていただいた。大好きで毎日飲んでいたカフェラテも、この期間は我慢していただいた。アレルギーが改善されれば、また問題なく摂取することが出来る。
食養生をしっかり守っていただいたため、2ヶ月後、蕁麻疹がお腹に出る事はあるものの、病院の薬を服用することなく過ごせるようになった。
4ヶ月後には症状が全く出なくなり再発することなく経過している。東洋医学において「医は3分、食は7分」と言う。治療に占める重要性は医である漢方治療が3割、食である食養生が7割という意味である。漢方薬も大事だが、食養生の大切さをあらためて実感する症例だった。
長年の苦しみから解放された女性
1995年生、女性
アトピー性皮膚炎により幼少期から最強クラスのステロイド剤が手放せなかった女性。3年前にコントロールができないくらい悪化し、当薬局へ相談に訪れた。
全身を襲う激しい痒みに加え、肌からは浸出液が止まらず、一方で乾燥により痒みで眠れない非常に辛い症状であった。問診と糸練功の結果、皮膚の炎症を抑え痒みを去り、皮膚を再生する漢方薬をお出しした。合わせて食事、スキンケアの養生をお伝えした。
- 炎症を助長させる砂糖を控え、緑の野菜を多く摂取する事。
- 汗をタオルで強く擦ると目に見えない微細な傷が増え症状が悪化するため、ゴシゴシ擦らずできるだけ水で洗い流す。外出時は綿のタオルで優しく抑えるようにお願いした。
服用を始めてから痒みが減り、傷の治りが早くなっていった。ステロイド剤は、西洋医学において非常に重要な役割を果たすが、長期使用により皮膚が薄くなったり、赤みを増すステロイド性皮膚炎を引き起こすリスクがある。
本来乳幼児期のアトピーの多くは自然治癒する力を秘めている。薬で抑え込むのではなく、漢方の力で体質そのものを整え、「自分自身の力で治る肌」を目指すことが肝要である。今、この女性は自らの力で潤いを保ち、穏やかな日常を過ごしている。

