発作的な頭痛と冷や汗と吐き気

精神神経症

精神的にも非常に苦しまれ。かけ橋掲載分

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パニック障害で発作的な頭痛と冷や汗と吐き気

1951年生、男性

当時50歳の男性の相談をお受けした。精神的にも非常に苦しまれたと言われる。病院ではパニック障害だと診断されたそうである。

症状

3年ほど前より決まって昼の2時を過ぎると頭痛がし、冷や汗、吐き気、疲労感が現れる。同時に大便もしたくなり、脈が極端に遅くなり脈拍数は40まで落ち、最大血圧も90まで落ちるそうである。

既往症

既往症としてメニエール病がある。このような発作が1月に2回ほどの割合で起こるそうである。身長163センチメートル、体重62キログラム、口渇が強く、やや湿った白苔があり、舌下静脈も怒張している。

パニック障害に自律神経を整える漢方薬を

東洋医学ではパニック障害も五志の憂の一つとして治療をしていく。糸練功で確認すると膀胱経絡病1合4プラスで五志の憂を確認。通常で1合のため、発作時は0合から1合まで下がると思われる。自律神経を整える漢方薬と清熱作用のある丸剤を選薬し服用していただく。

1ヵ月後

膀胱経絡病3.5合、途中で1回発作が起こるが、軽くで済んだとの事。

2ヵ月後

膀胱経絡病8合に改善。発作は起こらず、調子が良いと言われる。著効であった。

向精神薬を服用していると改善に時間がかかる

この患者さんは向精神薬を拒絶し服用していないため改善が早かった。一般的に向精神薬を服用していると改善に時間が掛かる傾向にある。また糸練功で診ると、こじれた臓腑病と異なり経絡病であったことも治りが早かった理由と思われる。

パニック障害。パニック発作で苦しむ御婦人

1971年生、女性

生後6ヶ月の小さなお子さんを抱えるご婦人から相談を受けた。結婚後間もなく、初めてのパニック発作が起きた。精神安定剤を飲むと楽になる。

妊娠が分かってから服薬を止めたところ、妊娠後期に発作を起こした。前にも増して不安を感じる。母乳育児の為、まだ精神安定剤を飲めない状況だった。

必ず治ると信じて

不安感と発作を抑え、再発し難くなるよう漢方薬をご提案した。漢方薬を飲み始めて1ヵ月後、不安感はあるけど発作は落ち着いている。まだまだ電車に乗ったり、一人での行動は出来ない。ご本人は、必ず治ると信じて、漢方薬に頼りながら自分も変わろうと努力されていた。

半年経過した頃、妊娠が分かり

発作の回数は減ってきたが、いつ発作が起きるか分からない不安が取れなかった。また、しばらく調子が悪かったが、漢方薬を否定することになるのではと調子の悪さを隠しておられた。

更に深い体質部分に合わせ漢方薬を変更。間もなく妊娠が分かり、続けてきた漢方薬を休止。母体を守る安胎薬へ切り替えた。妊娠中は発作もなく順調に過ごされていた。

出産後、妊娠前の漢方薬を再開

2人目を出産後も、発作は出ていない。妊娠前の漢方薬を再開した。不安感もパニック発作も無く、落ち着いた状態である。その後、穏やかに過ごしている中、酷い眩暈症状が出てきた。

パニック障害は水毒と血虚、眩暈は水毒が原因である。両方の原因、水毒に対する根本体質の改善へ治療方針を変更し改善した。

高速道路の運転でパニック障害を起こす

1973年生、男性

飛行機の搭乗や高速道路を運転しているとパニックを起こし、ご来局される3年前に病院でパニック障害と診断された男性からご相談を受けた。朝の不安感や動悸、手掌汗の症状も出ていた。

手掌汗は交感神経の高ぶりで起こる

糸練功にて確認すると、五志の憂に気を発散させる漢方薬を確認した。五志の憂、自律神経の治療をされると手掌汗も同時に改善し、バロメーターとして見てもらい過ごして頂いた。

手掌、脇、足の裏は、他の汗腺とは違い体温を下げる為の汗ではなく、緊張した場面や戦いなどの時、手に汗握る状態と同じく、交感神経の高ぶりにより起こっている事をお伝えした。

西洋薬の減薬

漢方薬をお飲み頂いて1ヵ月した時には、西洋薬を2種類飲まれていたが、2種類共に減薬する事が出来た。症状も以前より和らいでいるようだった。

眩暈症状の出現

数ヵ月するとパニックの症状はとても落ち着いていたが、眩暈症状が現れた。パニックの治療が落ち着いた後に眩暈の治療をされる事で漢方薬を受け入れ易いお身体の状態になっていく事をお伝えし、パニックの治療を中心に行った。

パニック症状は起こる事が無くなり、高速道路も安心して運転できるようになり、以前確認していた眩暈の治療に切り替えて漢方治療を続けた。

パニック症状、眩暈症状とも漢方治療終了

眩暈の治療をされ、3ヵ月した頃には眩暈のフワッとする状態は落ち着き、その後とても早い速度で改善が進んでいった。眩暈の症状がこの先も出ないように、2年程治療をされ漢方治療が終了となった。