写真は、長崎県島原市の大三東駅オオミサキです。
脊柱管狭窄症。変形性膝関節症。かけ橋掲載分
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下肢に痺れが出る脊柱管狭窄症
1956年生、女性
10年ほど前に鍼で一度改善していた脊柱管狭窄症が再発し、腰痛や痺れがでて困っていると相談を受けた。
腰部の脊柱管狭窄症は、安静にしていると症状は出にくいが背筋を伸ばしたり、長時間歩くと、下肢に痺れが出て休み休みでなければ歩く事が出来なくなる。西洋医学では、局所麻酔剤の神経ブロック注射や鎮痛薬、血行を促進する薬などによる薬物療法や手術を行う。当薬局では問診と糸練功により桂枝加朮附湯証を捉えた。湿を取り除き麻痺や神経痛を改善させる働きがある。さらに骨全般の症状を改善させる漢方薬を追加し養生をお伝えした。
- 長時間同じ姿勢を避けコルセットをつける
- 骨を強化する為にミネラル豊富な小魚、海藻類を積極的に摂る
- ミネラルを排出する玄米や酢の物は控えめにする
- 痛みや痺れが軽減後、軽い運動で筋力をつける
服用後1ヶ月で痛みを感じる日が減ってきた。4か月目には自分でも怖いくらいに調子よく、山歩きをするようになったと嬉しいご報告を受けた。脊柱管狭窄症は腰痛や痺れだけでなく、進行すると下肢の力が落ち、尿漏れや逆に排尿し難くなる為、早期に治療を行う事をお勧めする。
骨棘による痛みが漢方薬で緩和
1960年生、女性
病院で変形性膝関節症と診断され、骨棘が出ていて正座が出来ない女性から相談を受けた。両膝とも調子が悪く、まっすぐ歩けないとのことだった。
糸練功で確認すると、骨棘による症状に対して防已黄耆湯加麻黄証を捉えた。これは痛みの緩和に対して一時的にお出しした。3ヶ月間こちらの漢方を飲んでいただいたところ、痛みがなくなり、しゃがむことが出来るようになった。
3ヶ月後、病院でMRIを撮った際、「骨棘が内側に出ていて、クッションも減っているし半月板も出ているから、痛くないわけがない」と病院の先生に言われたそうだ。漢方薬の内服で、変形したものを元の形に治すことは出来ない。ただ、その状態から痛みを取り除き、日常生活を送ることが出来るようにすることが可能である。
生活の養生として
- 下半身、特に太ももの筋肉を鍛える。
- 酸味のあるものを摂る時はミネラルも一緒に摂る。
- 痛みや違和感がある部分は冷やさずに温める。
ということを意識するようにお伝えした。
無理をした後などは一時的に症状が悪化することもあるが、今は再発防止に向けて本治の治療を続けていただいている。

