顔面麻痺や物が2重に見えるなどの後遺症が残る

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後遺症、黄班変性症、扁桃肥大。かけ橋掲載分

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フィッシャー症候群の後遺症

1981年生、男性

鼻水が出てくる為、風邪かと思っていたが、次の日から目が動かなくなってしまった。ギランバレー症候群と似たような症状が出る眼科性の麻痺の一つと分かった。
症状は5ヶ月から6ヶ月程で出なくなり、再発も無いとの事だが、顔面麻痺や物が2重に見えるなどの症状が残る事があり、体質改善に漢方治療をされた。
症状が強く出てしまっている左眼にて糸練功で確認した所、脾虚による肌肉の弱りの証を確認した。使用する機会の少ない処方だったが、この方のお身体にはとても良い反応があった。
この方の脾虚改善に用いた煎じ薬は脳卒中に用いる漢方薬の元となる薬方になり、後世方の医家により名前を変え、若干の薬味を変更した古くからある漢方処方だった。
1ヶ月後には週単位で症状が落ち着いてきているのが実感出来て、仕事への影響なども少なくなってきた。再発予防では無く、その後に残ってしまう後遺症が出ない様、漢方治療を続けた。
2ヶ月後には症状は無くなっており、病院では完治と言われる程になっていた。その後は自然治癒に任せ、症状が出る事も無く過ごされた。
仕事により腰の痛みが出てしまう事があるため、腰痛の漢方治療もされた。仕事で無理をしても痛みがその時だけ出るだけになり、腰の治療も終了した。珍しい例だったが、5ヶ月から6ヶ月掛かり治っていく症状も2ヶ月と掛からず改善した例だった。

黄班変性症の症状が消失

1942年生、女性

瞼を閉じると丸く薄黄色の物が見え、病院で検査を行うと方眼紙の左端が曲がって見えている女性から相談を受けた。
症状としては黄班変性症の症状が出ており、最終的な検査にて診断されると言われた。その前に少しでも改善出来る事が無いかと相談を受け、糸練功でお調べさせて頂いた。
左眼に症状が出ている為、糸練功にて確認したところ、眼の充血や黄班部に繁用する証を確認した。ご養生として肉類や油物を出来る限り控えて頂き、緑の濃いお野菜を摂る様にして頂き、治療を開始する。

半月程経過した頃に最終の検査を行い黄班変性症と診断をされた。
漢方治療が、2ヶ月経過した時には黄色に見えていた物は見えなくなってきており、病院の検査でも「改善している」と言われ喜ばれていた。

黄班変性症は漢方治療の得意分野になり、著効が見られるケースがとても多い。症状が出て治療を開始するまで早かった事もあり、3ヶ月した時には、漢方治療を終了しても良いところまで改善されていた。

1度治療をされた事で、症状はとても起こり難くなると同時に、黄班変性症が再発してしまったとしても、改善は以前より更に早くなるのが漢方治療の魅力となる。
漢方治療を開始して3ヶ月ととても短い期間で、黄色い色や方眼紙による線の歪みなど全く症状は無くなった事もあり、漢方治療を無事終了する事となった。

扁桃炎、扁桃肥大の男児と漢方改善例

1997年生、男性

6歳男児の母親から、扁桃炎の相談を受けた。

扁桃腺が炎症を起こすと高熱を伴い、本人にとっても非常に辛い状況となる。中には、腎炎を併発する場合もある。腎臓への影響はウイルスだと推測されるが、東洋医学では、扁桃腺も腎臓も同じ腎、膀胱経に属する。その為、扁桃炎から腎炎が起こると考えられる。
漢方薬では葛根湯をよく用いる。その他、柴胡剤や解毒証体質改善薬を用いたりもする。
初回の糸練功にて、膀胱臓腑病0合2プラス葛根湯証を確認。1日2回の粉薬を続けて頂く事とした。
漢方薬服用開始から2ヶ月後、4合2プラスまで改善。

扁桃炎は通常、糸練功上6合を越すと発熱をしなくなる場合が多い。改善スピードから、2、3ヶ月後には、発熱は殆ど無くなると思われた。
漢方薬服用開始から3ヶ月後には、8合プラス1の状態となり、体質改善を終えるまで忘れず服用するよう指導した。
その後、9合プラス1まで改善された時点で、扁桃腺が炎症し発熱が起きた。病院からは以前は手術を勧められていたが、その必要はないと主治医が判断された。

扁桃炎は、体質改善を終えてからも食養生が大切である。漢方治療終了後も、極力甘いもの、脂物を控え濃い色の緑の野菜や味噌料理をたくさん摂るよう指導した。