手術を予定していた婦人

後縦靭帯骨化症

後縦靭帯骨化症 。かけ橋掲載分

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頚椎の後縦靭帯骨化症

1941年生、女性

後縦靭帯骨化症の手術を予定していた婦人から相談を受けた。頚椎3から4番目の脊柱管が7ミリと狭くなっており、右後頭部から首の痺れが強くある。更に左手親指から薬指まで痺れが続いていると訴えられた。

糸練功にて確認したところ、左手親指から薬指の痺れは、知覚神経障害sによって増強していると思われる。骨化症は、数箇所の治療点に対しての治療を行うのだが、知覚神経障害への働きを強めて漢方治療を始める事とした。
治療開始から3ヶ月経過。痺れはなかなか改善しない。知覚神経障害への漢薬を切り替えたところ、1ヶ月後から少しずつ改善が始まり出した。

それから暫く順調だったが、半年後、右手にも痺れが出る様になってきた。この患者さんの痺れは、骨化症からの痺れ、筋肉の収縮、自律神経、知覚神経障害など様々な原因が重なっていた。
その為、寒い季節は骨化症や筋肉の収縮からの痺れ、春先や湿度の高い季節は知覚神経障害からの痺れが順番に出現していた。その都度、漢方薬分量などを調整しながら治療を行った。
大学病院から手術を勧められて丸2年。病院の検査では進行が止まっている。非常に調子が良く快適に過ごせるようになられた。

手術を回避出来たが、後縦靭帯骨化症は原因不明の難病である。自律神経からの体調不良も頻繁にあった為、漢方治療を約6年間継続され終了された。

難病による首や肩の凝りが改善した男性

1964年生、男性

首と肩に凝りや痛みがあり、病院で後縦靭帯骨化症と診断を受けた男性から相談を受けた。
首を動かすとボキボキと音が鳴り、冬にマフラーを巻いただけでも頭がボーっとして辛いとの事。
CT画像では頸椎の5、6番に狭窄が見られた。

糸練功にて確認した所、骨化症本体部分とその周辺に反応を捉えた他、知覚神経の反応も捉えた。

知覚神経の異常は、骨化症の漢方薬で一緒に治療できる場合もあるが、この男性は別々に治療する必要があると思われた。

そのため骨化症に対する漢方薬、知覚神経に対する漢方薬の両方で治療を開始した。
食養生としては、ミネラル豊富な海藻類や小魚類などの海産物を多く摂る様にお勧めした。
漢方服用から3ヶ月経過、普通の体勢でいると頭痛などもなく、首鳴りも減ってきた
。6ヶ月経過後の冬の時期には、マフラーを巻いた時の辛さが軽減されてきたとの事だった。
漢方服用から1年9ヶ月、首や肩の状態はかなり良くなったが、腕から指にかけて痺れが出るようになった。
糸練功で確認した所、同じ頸椎の部分に別の証を捉えた。こちらの証の治療も並行して行い、5ヶ月で痺れの症状は改善。この症状への治療は終了とした。

その後、骨化症の症状も改善が見られ、少しずつ減薬を重ねながら服用開始から4年9ヶ月で治療終了となった。