出血を繰り返し、病院で治療していた

潰瘍性大腸炎

下痢、出血が続く症状。かけ橋掲載分

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難治性の潰瘍性大腸炎

1956年生、男性

病院にて潰瘍性大腸炎で無菌性と診断された男性の相談を受けた。
昨年5月、9月、今年の正月と出血を繰り返し、病院で治療していたと言われる。便には白い物が混じり、通常は普通便。時折下痢、出血が続くそうである。
身長173センチメートル、体重65キログラム。眼瞼は充血、舌には白苔が生じ乾燥している。口渇が有り尿が近く汗かきである。胸焼けと動悸、右膝の痛みを訴えられる。
糸練功で確認すると五志の憂、自律神経のアンバランスが強く膀胱の腑陽証3合6プラスを確認。

潰瘍性大腸炎の治療前に五志の治療を開始する。
薬方に桂枝加竜骨牡蠣湯を煎じ薬で選薬。潰瘍へスクアレン、出血に田七を選薬。
15日後、体調が良いとの事。

2ヵ月後、潰瘍性大腸炎の治療を開始する。現在の薬方に黄芩湯を追加。
その後、半夏瀉心湯合六君子湯、温清飲など瀉心湯類を中心に変方。
10ヵ月後、体調も良く、下痢も出血も無いとの事。潰瘍を修復する目的で黄耆建中湯を投薬。

1年3ヵ月後、下痢も出血もなく、潰瘍性大腸炎の部分は8合プラス1で安定。
その後、来局されなくなり予後は不明である。
難治性の大腸炎と取り組み5、6年が過ぎた。

潰瘍性大腸炎とクローン病は東洋医学の治療としては区別がない事が判明。5箇所の治療ポイントを抑えれば、両疾患とも改善すると思われる。