学校に通えるようになった男の子

その他の精神神経症
大分豊後高田市_富貴寺

写真は、大分豊後高田市、富貴寺です。

起立性調節障害。中途覚醒。かけ橋掲載分

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起立性調節障害

2006年生、男性

起立性調節障害との診断を受けている不登校の子供を持つ母親から、2年もの間学校に行けず困っていると相談を受けた。主な症状としては、朝起きられない。眩暈がする。食事が喉を通らない。気持ちの浮き沈みが激しい等である。

起立性調節障害は、主に小学校高学年から中学生、高校生に好発しやすく、成長期のホルモンバランス、ストレス、遺伝的要素が原因と言われている。東洋医学では、このような症状を五志の憂として捉える。五志とは東洋医学の概念で、怒、喜、思、悲、恐の5種の精神状態を言い、このバランスが崩れる事で様々な症状が出てくる。問診と糸練功により、自律神経を整える漢方薬、血流改善を行う漢方薬をお出しした。またグルテンの摂取量を少し減らすようにお願いした。養生としては、遅い時間に寝ても必ず朝7時頃に起床し太陽の光を浴びる様にお話しした。

服用から5ヶ月で次の進路について、自分で考える様になった。7か月目には、学校に行き始め卒業式に参加する事が出来た。8か月目には、早起きし朝食を食べて通学できるようになった。その後、充実した学生生活を送る様になった為、漢方薬は終了となった。どんなに良い漢方薬を服用してもご養生が間違っていると一進一退が続く為、しっかりと養生をお伝えさせて頂く事も大切だと思う。

中途覚醒なく、眠れるようになった女性

1963年生、女性

長く専業主婦をしていた女性が、仕事をはじめた事をきっかけに不眠になったようだ。職場では他の人に負けたくないという競争心で常に仕事を意識するようになり、眠れなくなったとの事。最初は病院で処方された睡眠導入剤を服薬していたが、中途覚醒も起こるようになった。また疲れが取れない事や睡眠薬の長期服用を不安に思い当薬局へ相談に来られた。

問診と糸練功で、五志の憂に不眠の原因と思われる証を捉えた。五志とは東洋医学の概念で、生きていく上での精神状態の事であり、乱れると様々な症状が出る。このことを五志の憂と言う。五志を整え、眠りを促す漢方薬をお出しした。またご養生としては、リラックスできる時間、身体を緩める時間を作る事、発散、発汗ができる半身浴やウォーキングなどをお勧めした。

服用から2ヶ月、眠りの質が向上してきたと嬉しいご報告を頂いた。その後、仕事が忙しくても眠れるようになり、睡眠導入剤も休薬となった。

不眠は、眠りたくとも眠れず、睡眠が浅い事で意欲低下や集中力低下を招く。長期不眠が続くと身体全体の不調に繋がりやすい。

漢方薬はお一人お一人の体質に合わせて心身のバランスも整う為、再発を起こし難い。女性は不眠改善だけでなく、仕事のストレスも感じ難くなったそうだ。睡眠薬を服用する前に漢方薬を一度試して欲しい。