てんかん。かけ橋掲載分
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脳波の異常
34歳、男性
病院での検査で脳波の異常が見つかった男性から相談を受けた。自覚症状は無いが、放っておくと突然痙攣などの発作に見舞われる危険性が出てくる。脳波の異常に対して体質改善を試みた。
糸練功で確認する
0.5合4プラス、大腸の瀉、2合4プラス、胆の瀉、本治、1合3プラス、心包の瀉が出現していた。いずれもてんかん体質に対して用いる漢方薬方が適方となった。
- 大腸の瀉、急激な脳波の動きを抑える
- 胆の瀉、本治、脳電圧を下げて脳波を正常化させると思われる
- 心包の瀉、胆の瀉、本治の働きを助ける
2回目のご相談時
2合1プラス、大腸の瀉、6合1プラス、胆の瀉。本治、3.5合3プラス、心包の瀉まで改善されてきた。ストレスが掛からなければ、かなり早いスピードで改善していくと思われた。
3回目
8合プラス1、大腸の瀉、7合プラス3、胆の瀉、本治、9.5合プラスマイナス1、心包の瀉ととても順調に改善。体調も良好なご様子。
漢方治療を始めて半年後
全て10合プラスマイナスの状態になった。10合プラスマイナスの状態が8ヶ月間続いた所で、大腸の瀉の漢方薬を終了しても大丈夫と思われた。
それから約1年後
病院の検査では問題なく、安定しているとの事。検査上は境界の範囲内で安定している。
てんかん。突然の大発作を起こした女の子
1990年生、女性
てんかんを持っている女の子の親御さんから相談を受けた。
最初は手の振るえから始まり、その後、突然の大発作で意識を失い倒れ病院に運ばれたと言う。病院の検査では、脳波に異常が認められ抗てんかん薬を飲むように勧められたが、そのご家族のご希望により漢方薬で治療をしていく事になった。
問診と糸練功で確認した
てんかんの方に特有の証が5つ確認出来た。
漢方薬を飲み始めてからは、今まで頻繁にあった手の震えは減少したが、汗を掻いて脱水状態になった時や、寝不足やストレスで体に負担が掛かっている時などは震える事があった。
また、毎日学校もあると言う事で、一日に漢方薬を飲む回数も多いせいか飲み忘れる事もあったが、ご家族の協力もあり飲み忘れる事も少なくなっていった。
その時々の状態に合わせ漢方薬を増減して対応していたが、元の体質としての部分や現在出ている症状の大元となる証、生体内環境を確認し、その煎じ薬を中心とする薬方に切り替えた。その為、漢方薬の種類も減らす事が出来た。
半年以上大きな発作は無く以前に比べ脳波の乱れも少なくなってきてはいるが、体質改善までは慎重に取り組むべきだと考えている。
てんかんの大発作と小発作に悩む女性
18歳、女性
14歳の時に最初の発作が出た。大発作は年5、6回、小さな発作は毎日出るとの事。
現代医学では理解出来ないが、てんかんは太陽堂漢薬局で確立した4つの証、東洋医学的な体質や症状を治療する事により改善した例を多く経験している。
この患者さんを糸練功で確認した所
初回来局時、本治部、胆の腑、陽証。0.2合4プラス。小発作部、心の臓、陰証。0.5合1プラス。他3箇所に治療ポイントがあると思われた。
13ヶ月後
小発作は無い。MRI、脳波の検査共に異常無し。調子は良いが、夜更かしが過ぎると頭痛が起こる。
25ヵ月後
本治部、胆の腑、陽証9.9合プラスマイナス1。小発作、心の臓、陰証9.9合プラスマイナス1。他の治療ポイントも改善し大小の発作も無く体調は良い。
現在、てんかん治療は発作を抑制する抗てんかん薬以外の方法は一般的に行われていない。治療方法として規則正しい生活を心掛ける等のアドバイスをする程度で根本治療には至っていないようである。患者さんは、殆どが抗てんかん薬で発作を抑制しているのが現状である。
脳波に異常がある間は、新薬と漢方薬の両方で治療し、脳波が正常になっても漢方薬を続ける事によって抗てんかん薬の離脱が可能である。その後、予防と再発防止の為、漢方薬を更に服用し、次第に漢方薬も止めていく事が可能と考える。
てんかん。頭部傷害後の痙攣発作
昭和10年生、女性
C型肝炎で漢方治療中の女性のご主人から相談を受けた。
昭和37年に屋根から落ち前頭部の傷害を受けたとの事。それから20年以上が過ぎた6年前より痙攣発作が出始めたそうである。発作の時は意識不明となり病院で抗てんかん薬を服薬中との事。
問診では参考になるような証は感じられなかった。糸練功で調べると、てんかんと同じ反応穴に大腸の腑陽証3合3プラスに甘麦大棗湯証、胆の腑陽証7合2プラスに柴胡桂枝湯加味方証を確認する。
今まで経験したてんかんの患者さんに比べ合数が高いため、患者さんの金銭的負担を考慮し2種類の漢方薬のみ選薬した。
1ヵ月後
大腸の腑4.5合、胆の腑8合と順調に改善を始める。
5ヵ月後
大腸の腑10合プラスマイナス、胆の腑8合プラス1。発作は全く出なくなったと喜ばれる。
9ヵ月後
大腸の腑も胆の腑も10合プラスマイナスとなる。依然として発作は出ていない。それから2週間後、発作が出たそうである。聞くと発作も出ないし糸練功の結果も10合なので病院からの抗てんかん薬を中止していたそうである。
その発作直後に糸練功を取ると、大腸の腑10合、胆の腑は3合に低下している。煎じ薬を中止し、漢方薬を変更する。
その後、1年7ヶ月
漢方治療を続け治療終了となった。
てんかん。大発作を繰り返す女性
1972年生、女性
患者さんは24歳の地元で活躍するバレーボールの選手です。高校生の頃よりてんかんの発作が起こり出したそうです。病院からの発作止めを服用していますが、発作を繰り返しています。
糸練功で後頭部のてんかんの反応穴を調べると、大腸の腑陽証7合1プラス、腎の臓陰証2合2プラスを確認。大腸腑に急激な脳波の動きを抑える漢方薬、腎の臓にミネラル豊富な錠剤を選択。
1ヵ月後
大腸の腑8合プラス4に改善。発作の回数が減少した為、患者さんが自己判断で発作止め2錠を1錠に減らしたそうである。
5ヵ月後
大腸の腑9合プラスマイナス、腎の臓8合プラス1に改善。今度も患者さんが自己判断で発作止めを1日1回半錠に減量。
1年3ヵ月後
大腸の腑7合プラス1、腎の臓9合プラスマイナス1に一時悪化。話を聞くと3ヶ月ほど前から発作止めを飲んでいないとの事。
1年8ヵ月後
大腸の腑10合プラスマイナス、腎の臓10合プラスマイナスに改善。最近は全く発作が出なくなったと喜ばれる。
2年6ヵ月後
発作も1年以上出ないため治療終了となった。
その後、この患者さんのお母様と妹さんが、太陽堂漢薬局にてそれぞれに膵炎と関節リウマチを治療された。お話を伺うと、その後はてんかんの発作は出ていないとの事である。
患者さんは抗てんかん剤に嫌悪感があり、自己判断で病院薬を止められたが、本来は専門家の指導に従い減量して欲しかった例である。