病院で検査してもらうが異常がないと言われた_「かけ橋」掲載分

患者さんとの「かけ橋」です。漢方相談

太陽堂漢薬局の患者さんに、毎月お配りしています。

漢方治療を少しでも御理解して頂きたく、太陽堂漢薬局での実際の症例を毎月御紹介致します。 患者さんにとって、少しでも御参考・励みになれば幸いです。

(注;東洋医学で言う臓腑経絡は、西洋医学の内臓とは異なります。)

【 うつ病(鬱病) 】と漢方症例報告

うつ病(鬱病)-身体の痺れを訴える女性

(昭和3年生、女性。No.2040)

70歳前半の足の痺れを訴える女性の相談を受けた。足の痺れは2年程前から激しくなったとの事。また若い時から左腋・腰・腹部に熱感があるとの事。病院で検査してもらうが異常がないと言われたとの事。

更に問診をすると、20年前から病院の向精神薬を服用し、2年前うつ病が原因で農薬を飲んだそうである。

血圧は最高160~170、最低90~100で高め、降圧剤を現在服用中。口渇があり便秘、不眠を訴えられる。

糸練功の結果は、五志の憂が膀胱の腑陽証1合4+。右中焦に2合3+に脾虚が確認された。

血虚と気の上衝を改善する漢方薬と効果を高める補助剤3種類を選択しお渡しする。

1ヵ月半後、少し調子が良いそうである。

4ヵ月半後、痺れも熱感も消失し、夜も良く寝れるようになったとの事。

6ヵ月後、糸練功の結果は10合±。現在服用中の向精神薬を半量に減量された。

7ヵ月後、症状は全く無く快調である。糸練功の結果も10合±で問題ない。向精神薬を朝のみ1/2量に減量される。

8ヵ月後、症状は無く、糸練功の結果も10合±。患者さんは「良くなったけど20年間飲み続けた向精神薬を完全に辞める勇気が無いです。先生には感謝していますけど、少量ですけど辞められないのです。」

向精神薬が人を救い、また人を苦しめる。考えさせられる症例です。

その後、この患者さんは再発防止で2種類の補助剤を服用した。

何もやる気がしない鬱病

(1979年生、女性。No.5689)

眠りの状態が不安定な女性から相談を受けた。夜は元気が出て朝が起き辛い。何もやる気がしなくて、ご飯も食べられない。体重を増やしたいが食べられないのでなかなか増やせない。甘い物が好きで野菜嫌い。ご飯よりパンをよく食べる。

病院では鬱病と診断された。糸練功にて、胃内停水+上焦の熱証の漢方薬を選薬した。日常生活では、体内時計のリズムを整える事がとても大切なお話しをして、養生法をお伝えした。

漢方薬服用開始から1ヶ月後、朝起きる時間が2時間早くなり、自然と目覚める様になってきた。昼寝も以前より短時間で起きる様に心掛けていた。徐々に気分が楽になり、朝もスッキリ起きられる様になった。

治療途中、眩暈症状が出始め、眩暈も改善する様に漢薬を合わせた。1週間程お腹の痛みが続いた時があったが、腸炎の可能性があり病院の受診を勧めた。

その後、ご結婚されて妊娠を望まれた。精神面での強い体質作りに加え、妊娠しやすい体質作りに取り組む事とした。

なかなか結果が出ず、ホルモン系、自律神経系、免疫系への影響の出るバレーリュー症候群を疑い、そちらの治療へ切り替えたところ、非常に体調が良くなり、排卵までの日数も短くなった。

よく眠れてよく食べられるようになり、無事、妊娠された。妊娠後期に蛋白尿、浮腫み、尿糖が出た為、妊娠中毒症・妊娠糖尿病の漢方薬をお飲み頂き、元気なお子様をご出産された。

最後に

東洋医学の治療は、西洋医学と異なり体質改善や原因療法の傾向が強いです。それだけに、効果の出る時間に個人差があります。「かけ橋」・「多くの漢方治療歴」が、患者さん同士の希望に繋がることを願っています。