漢方薬と生活習慣の見直しで慢性膵炎が寛解

ヤマタノオロチ 消化器の病

写真は、八俣遠呂智ヤマタノオロチが住んでいたとされる島根県天が淵です。

慢性膵炎。かけ橋掲載分

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漢方薬と慢性膵炎

1986年生、女性

半年前より慢性膵炎の様な症状が出始めたと女性より相談を受けた。主な症状は、食べ物やアルコールを摂取すると背中や右腹部がピリピリと痛み違和感がある。軽度な下痢も続いているとの事。

膵炎の多くは、アルコール性又は結石によるものが多く、西洋医学では慢性膵炎は一生付き合う病気とされている。その為、治療は禁酒と油脂物等の食事制限、鎮痛薬等が一般的であり、完治する事はない。

しかし当薬局では慢性膵炎の治療法を確立しており、多くの方が快方している。問診と糸錬功により、膵臓の炎症を抑え自己免疫力により膵臓機能を正常化させる働きのある漢方薬と結石を溶かす働きのある煎じ薬をお出しした。また養生として以下を伝えた。

  1. 空腹時には辛い物や刺激物を控える。唐辛子、メンソール、アルコール等
  2. 油脂物を減らし緑の濃い野菜を多く摂る事
  3. 砂糖が入っていないヨーグルトや京漬物の千枚漬け等の発酵食品を取る事

女性は服用と養生をしっかりと続けた結果1年で治療終了となった。慢性膵炎は、症状が軽くても放置しておくと癌や糖尿病へ移行する可能性がある為、漢方薬でしっかりと治療をする事と養生が大切である。

キリキリする痛みがなくなった男性

1975年生、男性

病院で慢性膵炎と診断され病院薬を服用しているが、一向に改善が進まない為、漢方薬で方法がないかと相談を受けた。男性の主な症状は、吐き気、胃の痙攣、焼けるようなキリキリした痛みである。

西洋医学では慢性膵炎は一生付き合う病気とされ、治療は禁酒と脂肪分等の食事制限、鎮痛薬等が一般的である。男性の身体を問診と糸練功で確認した所、膵臓の炎症と膵石の様な反応を捉えた。

  1. 膵臓炎症を抑え、自己免疫力を上げる事で膵臓を正常化させる働きのある漢方薬
  2. 炎症の原因と思われる結石を溶かし流す働きのある漢方薬

をお出しした。

食養生は、辛い物の唐辛子やキムチ、クールミント等は膵臓の粘膜に負担をかけてしまう為、極力減らす事。粘膜を保護し、炎症を抑えるヨーグルトをお勧めした。服用開始から症状の軽減が見られたが、6ヶ月服用後には急性的な痛みが出なくなり非常にラクになったとご報告があった。最終的に2年半服用して頂き、寛解の状態となり漢方薬を終了した。慢性膵炎は、症状がなくても放置しておくと癌や糖尿病へ移行する可能性がある為、漢方薬でしっかりと治療をする事を勧めしたい。