妊娠5週目で流産、その後の無月経

生理不順

生理不順。かけ橋掲載分

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生理不順、流産後の無月経からの自然妊娠

27歳、女性

20代後半のご婦人から相談を受けた。
2006年8月に妊娠5週目で流産。それから生理が来ない。流産後の無月経が気になられているご様子だった。
婦人科での不妊症治療はお休みして、しばらく漢方薬で体質を整えて行きたいとの事。糸練功にて確認後、瘀血改善剤と血虚改善剤をご服用頂いた。
3ヵ月後、婦人科の検査では卵管、ホルモン数値とも大きな問題は無いとの事。然し、まだ生理がなくイライラしているご様子だった。
血虚改善の働きを強めたほうが良いと判断し、粉薬を当帰芍薬散へと切り替えた。
漢方治療を始めて10ヵ月後、身体が温かくなり、イライラしなくなってきた。この時点で当帰芍薬散を増量し、人参当芍散を休止した。
更に4ヵ月後、瘀血改善剤を再開。血流改善の生薬を加えていった。
それから半年後、自然に月経が来た。病院から体外受精を勧められていたが、しばらくタイミング法を取って行きたいとの事。
更に半年後、予定日になっても月経がない。検査薬にて陽性反応あり。病院へ行くと、妊娠4週目だった。

生理の来ない妊娠ご希望の女性

1981年生、女性

妊娠をご希望の女性より相談を受けた。

話を聞いてみると、この方は一年半前より病院にて不妊治療をしていたが、半年前に妊娠はしたが流産したとの事。病院からのお薬を飲んでいる間は生理があるが、お薬を止めると生理が来ないと言う。
病院での治療はお休みする事にし、漢方薬で体質を整えたいという事なので、問診と糸練功でお身体の状態を確認した。
瘀血の状態として甲字湯証、血虚の状態として人参当芍散証が確認出来、この2種類のお薬を服用する事になった。
飲み始めて半年くらいは、お身体の状態は変わらず、相談に来られると生理が来ない不安感とストレスを訴えていたが、お薬を続けて行く内に体調が良くなり、不安感もストレスもだいぶ少なくなってきた。しかし、未だ生理は来ないと言う。
その時々の状態に合わせ漢方薬を増減して対応していたが、元の体質としての部分や現在出ている症状の大元となる証、生体内環境として当帰芍薬散証を確認し、その薬方を中心とする漢方治療に切り替えた。
その後、ホルモンの数値も改善してきて、ついに10月と11月の2ヶ月連続で、自然に生理が来たという。これには、本人も驚いていた。

この事により自然妊娠への希望も広がり、私達にとっても、とても嬉しい例の一つであった。

無排卵の女性

1978年生、女性

無排卵の女性の相談を受けた。
問診をすると生理周期は24日から40日で不順であり生理量は少ない。茶褐色の帯下が少しある。基礎体温を測ると高温期の上昇が無い事が分かった。汗は掻き難く、冷え性でやや便秘がちである。舌を診ると湿で舌苔は薄く太陰病位を窺わせる。
糸練功で調べると、肝の臓陰証0.5合3プラスと脾の臓陰証3合3プラスに婦人科の異常がみられた。
1月27日、肝の臓陰証に対し当帰芍薬散1日1回、脾の臓陰証に対し六君子湯1日1回を投与。補助にカプセル剤を1日3個投与した。
2ヵ月後、3月31日、肝の臓5合1プラス、脾の臓6.5合プラス3に改善。「今回は生理量が増え、普通程度有った、体調も良い」との事である。
4ヵ月後、6月2日、肝の臓8合プラスマイナス1、脾の臓9合プラスマイナス1に改善。
8ヵ月後、10月27日、ここ2、3ヶ月、生理が順調に来ているそうである。糸練功でみると、肝の臓9.5合プラスマイナス1、脾の臓10合プラスマイナス1に改善。
9ヵ月後11月24日、肝の臓、脾の臓共に10合プラスマイナスに改善し治療終了となった。
治療終了から8ヵ月後、糸練功で調べると肝の臓、脾の臓共に10合プラスマイナスで再発していない。生理も順調である。