気血両虚の考え方

2022年6月28日;(写真は やまなみハイウェイから久住連山を望むです。)

先日の研究会でお話した内容です。
気血両虚(キケツリョウキョ)と言う漢方概念があります。
代表的な処方に八珍湯ハッチントウ(十全大補湯ジュウゼンダイホトウは八珍湯に黄耆オウギと桂皮ケイヒを加えた加味方です)があります。

八珍湯は脾の四君子湯(シクンシトウ)と腎の四物湯(シモツトウ)の合方です。(脾と腎は東洋医学の臓腑機能であり、解剖学的な臓腑ではありません)
四君子湯は脾の気虚(キキョ)に使われます。四物湯は腎の血虚(ケッキョ)に使われる処方です。

その為、八珍湯は、脾の気虚(四君子湯)プラス 腎の血虚(四物湯)の気血両虚と考えられています。
間違いではありませんが・・・。これは現代薬理学的な考えに基づく発想です。
例えば、解熱剤と咳止めと抗ヒスタミンを合わせた総合感冒薬は熱にも咳にも鼻炎にも効くと考えるのと同じ発想です。
間違いでは無いですが、東洋医学は更に奥の深い理論で効果を求めていきます。

黄帝内経(コウテイダイケイ)難経(ナンギョウ)五十難(ゴジュウナン)に「夫と同族の邪(ジャ)が婦を犯す時、賊邪(ゾクジャ)也」とあります。
肝は夫、相剋の(ソウコク)脾は婦になります。
同様に、脾が夫の場合、腎が婦になります

また脈経(ミャクキョウ)には「賊邪は大逆となす。十死治せず」と記載されています。
脾と同属の邪が原因で腎が病むと賊邪、十死治せずです。

気血両虚 肝が虚すれば脾を実すべし に続く