冷え症の強い婦人。かけ橋掲載分
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冷え症、高血圧、心肥大、動脈硬化
1946年生、女性
朝方の血圧が高く、冷え症の強い婦人から相談を受けた。顔は火照るのだが、夏でもズボンの下に保温着を着るほど冷える。その他、心臓肥大、動脈硬化も併発されている。
東洋医学的に、朝方の血圧上昇と脳動脈硬化は釣藤散証の特徴である。
釣藤散は、動脈硬化を改善する漢方薬として学会報告がされている。釣藤散証は五志の憂が原因となる。五志の憂は、西洋医学的には、視床下部や大脳皮質、自律神経、精神的なものと大きく関わると思われている。自律神経の支配下で交感神経が高ぶり、血流が低下する事もある。また、顔が火照り、手足が冷えるのは陽の瘀血も考えられる。糸練功では、銅版にて熱性の状態を、アルミ板にて寒性の状態を捉え、熱性の強さや寒性の強さを確認しながら証を出す。
この方は、陽の瘀血に甲字湯加黄芩証を捉えた。血圧の釣藤散、五志の憂の四逆散、陽の瘀血の甲字湯加黄芩を組み合わせると、高血圧症、冷え性、心臓肥大、動脈硬化全てが解決出来た。
漢方薬の服用を開始し、合数改善は順調に進んで行った。約4年と長期戦の治療となったが、とても調子が良くなられ喜ばれていた。