自分の身体を信じて自然妊娠された女性

不妊症

不妊症、卵管狭窄、多嚢胞性卵巣症候群。かけ橋掲載分

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自然妊娠された女性

1979年生、女性

以前不妊症で漢方薬をお出ししていた女性から連絡を受けた。
女性は多嚢胞性卵巣症候群、pcosと診断され、病院では自力での妊娠は不可能だと言われていた。

多嚢胞性卵巣症候群とは、一般的に卵胞が発育するのに時間がかかってなかなか排卵しない疾患である。
月経周期が不規則になる等、卵巣内の男性ホルモンが過剰になる事が原因だと考えられている。
一人目は、当薬局の漢方薬と病院での体外受精で無事に妊娠出産をされた。
産後二年が過ぎ二人目を希望していると相談を受けた。
やはり病院では、体外受精を勧められたようだ。
当薬局では、漢方薬で改善された疾患は、二度と同じ病にはならない。仮になったとしても漢方薬を服用する事で改善が早いと言う事をお知らせしてきた。
二人目不妊に対して女性には、食養生だけお伝えし、漢方薬の服用を勧める事はしなかった。
その後数か月で自然妊娠が出来たと報告を受けた。
漢方薬の素晴らしさを改めて感じた。やはり人間の身体には自然治癒力があり、その手伝いを漢方薬が担っていると感じた。
服用期間が長くなると諦めてしまう方もいるが、自分の身体と漢方薬を信じて最後まで服用を続けて欲しいと切に思った症例であった。

多嚢胞性卵巣症候群を乗り越え出産

1990年生、女性

病院で卵管狭窄と多嚢胞性卵巣症候群による不妊であると診断された女性から相談を受けた。
ご婦人は、すでに6回以上の人工授精と体外受精をしてきたが、成果が現れないとの事。

多嚢胞性卵巣症候群とは西洋医学では、一般的に卵胞が発育するのに時間がかかってなかなか排卵しない疾患であり、卵巣内の男性ホルモンが高い事が原因と考えられている。
本来基礎体温は高温期と低温期が二層に綺麗に分かれているのが理想だが、相談者の基礎体温は明確な差がなかった。
問診と糸練功にて当帰芍薬散証を捉えた。補助剤にはミトコンドリアの機能を改善する馬心筋エキスをお出しした。
また養生として生活疲労を減らし、細胞やホルモンの原料となるタンパク質を摂るように勧めた。
服用から3ヶ月頃から不安定ではあるが、基礎体温が2層に分かれ始めた。
当帰芍薬散から免疫に働きかける処方に変更し、さらに8ヶ月服用し妊娠された。

東洋医学で降の働きのあるナッツ類、瘀血を取り除くイカや青汁等を控えめにして頂くよう妊娠中の養生をお伝えした。
新型コロナウィルスの蔓延で不安な日々を過ごされていたが、無事に出産したとの嬉しい報告を受けた。

漢方薬と養生で体質改善が進み無事出産

1990年生、女性

4年前より病院と鍼灸などで不妊治療を行っているが、なかなか妊娠が出来ず悩んでいると女性から相談を受けた。
女性は、子宮内膜症の一つであるチョコレート嚢胞があり、生理痛も酷く辛いとの事。
6ヶ月後に体外受精を予定しており、その為の身体作りを希望されている。
問診と糸錬功により標治部に桃核承気湯証、本治部に当帰芍薬散証を捉えた。
養生として、疲労を避け細胞やホルモンの原料となるたんぱく質を摂取する事。油脂物やパン、麺等を控え目にする事を伝えた。

服用から5ヶ月後、エコー検査で嚢胞が小さくなっていたと嬉しいご報告。
服用6ヶ月目からは、妊娠へ向けて舵を切り直し、当帰散と当帰建中湯を服用頂いた。
身体を冷やす苦い物、アクのある食材。ゴーヤ、ナスビ、ホウレン草等は控えめにする。反対に身体を温める発酵食品。味噌、ヨーグルト、紅茶等をお勧めした。

病院では反復着床不全であると言われていたが、4ヶ月服用後妊娠された。
安定期に入るまでは安胎薬を服用頂き無事に男の子を出産された。産後の体調の戻りも早く、漢方薬での体質改善が良かったと喜ばれた。

重い疾患を乗り越え無事出産

1988年生、女性

2年程自然妊娠を試みているが、中々妊娠しないという女性から相談を受けた。不妊検査では夫婦共に悪くないとの事。
問診や糸練功により、瘀血と血虚のバランスが崩れている状態だと思われた。最初はこのバランスを正常化するよう漢方薬をお組みしてお出ししていた。
ところがその半年後病院にて、一部、子宮頸癌に進行している子宮頸部高度異形成と診断。医師からは外科的切除を勧められた。

外科処置を行うと、妊娠は可能だが早産や感染症のリスクがある。
悩まれた末、外科的切除を選択された。
漢方太陽堂からは、腫瘍と戦う力を高め再発防止を防ぐ4種類の漢方薬をお出しした。
手術後約1年が経過し体調も良好であったため、この時から減薬を開始、同時に不妊の漢方薬を再開した。
それから4ヶ月経つ頃に癌の漢方薬が治療終了となり、不妊に専念するようになった。

不妊治療に専念するようになってから2年が経過した。
漢方薬をずっと継続されながら、初めて妊娠したとの報告を受けた。
漢方薬を安胎薬に切り替え、その後無事出産された。
振り返ると相談を受けてから出産まで4年に渡って、病気や体質と向き合われての出産であった。

不妊については、晩婚化、食の欧米化などに伴い、悩まれている方が増えている様に感じる。
また社会や家庭環境が複雑化して来ており、色々な判断が非常に難しい時代だとも思う。どうか後悔の無い選択をして欲しく思うと同時に、その一助を担うべく今後も研鑽に励む。