写真は、山口市の山口大神宮です。
帯状疱疹後神経痛。痛風。かけ橋掲載分
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帯状疱疹の水泡と痛み
1985年生、女性
右側の背中にピリピリと刺すような痛みと赤い斑点に小さな水ぶくれが、出ていると女性から相談を受けた。実際に背中を見せて頂くと、診断はつけられないが典型的な帯状疱疹の様に見えた。
帯状疱疹はヘルペスウイルスの一種で、水疱瘡に罹患したことがある人ならば、誰でもなり得る可能性がある。水疱瘡が治った後も、ウィルスは体内の神経節に潜んでいて、加齢やストレス、過労など免疫力が低下することで、帯状疱疹として発症する。
問診、糸練功で五苓散証を捉えた。五苓散証は利水と清熱作用があり帯状疱疹にも汎用される。また外用として免疫力強化、抗ウィルス作用のあるスクアレンをお出しした。ご養生として免疫力を落とさないように、甘いもの、特に白砂糖を減らし、お野菜を多く摂る。しっかり睡眠をとり、身体を休めるようにお話しした。
服用から2週間で痛みから痺れ、その後に痒みへと変化し終息した。帯状疱疹の皮膚症状が改善した後も神経の変性によって、激しい痛みが続く事がある。帯状疱疹後神経痛は、衣服がすれるだけでも痛み、夜も眠れなくなる程、辛い症状の方も多い。漢方治療で改善させると神経痛にもなり難い。この女性は、素早く対処した事で、神経痛もでなかった。
繰り返す痛風発作を漢方薬で改善
1974年生、男性
痛風発作を繰り返しているため、体質改善したいという男性から相談を受けた。尿酸値は7.4あり、CRPや白血球数も上昇していた。痛風は、血液中に溶けきれなくなった尿酸が結晶化し、関節などの組織に炎症を引き起こすことによって痛みが出る。高尿酸血症を放置すると痛みが出るだけでなく、骨の破壊が起こることもあるため早めの対処が必要だ。当薬局では過剰なプリン体の生成を抑制し、尿酸値を下げる事を目標としている。糸練功で確認すると、胆の経絡0.2合に大柴胡湯証を捉えた。また痛風発作が出た時の頓服として山椒末も一緒にお出しした。
養生として
- 唐辛子とアルコールの他、プリン体が多く含まれるレバー類、イワシや秋刀魚の干物などを摂らない。
- 濃い緑色の野菜を積極的に摂る。
- 痛みがある時は温めず、痛みがない時は冷えないように気を付ける（冷える事で血流が悪くなるため）
ようにお伝えした。
漢方薬を飲み始めて3ヶ月、この時点ではまだ尿酸値が7.1だったが、痛風発作はほとんど出なくなった。その後、数値も安定し9ヵ月後には減薬、1年4ヶ月で漢方治療を終了とした。漢方薬でしっかり改善した病気は再発しにくいと言われているため、ぜひ試していただきたい。