AST値とALT値が高い肝炎。かけ橋掲載分
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B型肝炎を患うご婦人
1952年生、女性
ある婦人からB型肝炎の相談を受けた。血液検査ではAST72、ALT84と高値を示していた。軽度の手掌紅斑もあった。
手掌紅斑が出ているのは肝炎が進み肝硬変になりかけている状態と思われる。肝臓の炎症が続くと肝機能が低下し、女性ホルモンを解毒代謝する能力が落ちる。代謝し切れない女性ホルモンは血液中に残り、手掌紅斑として現れる。
肝炎への漢方治療
肝臓の炎症をとり肝臓機能を回復させる漢方薬と、抗ウイルス作用が期待出来る保険食品をお飲み頂くこととした。漢方薬を内服して2日目、手足掌が真っ赤に発赤。糸練功で確認したところ、瞑眩、好転反応と思われた。そのまま継続して服用頂いた。
漢方薬を服用して
- 1ヵ月後、GOT45、GPT57に下がってきた。
- 2ヵ月後、GOT52、GPT45
- 3ヵ月後、GOT44、GPT40
- 4ヵ月後、GOT42、GPT46と数値は緩やかに、確実に下がって行った。
この時点で、肝臓の合数は9合プラス1まで改善されてきた。
肝炎ウィルスの抗体が出来る直前に数値が一時的に上昇する
漢方治療開始から2年後、ウイルスの反応、肝臓の反応とも10合プラスマイナスに到達。その時AST95、ALT115と急激な上昇がみられた。経験上、肝炎ウイルスに対する抗体が出来る直前に、血液検査の数値が一時的に上昇する事があります。
AST、ALTの急激な上昇は、肝炎ウイルスに対する抗体が出来てくる前頂と思われた。それから半年後、再度、GOT、GPTが上昇した後、予想通り200あった肝炎ウイルス値は24まで下がってきた。抗体が0から14と出来始めた。
肝臓の検査数値は正常範囲に治まってきた
肝細胞の繊維化を防ぐ野葡萄製剤も加え、漢方治療を続けた。それから8ヵ月後、AST20、ALT22と、正常範囲内に治まってきた。抗体は70となり、抗体が出来るにつれてAST、ALTの低下もみられ最終的に正常範囲内を保つようになり治癒した。
一度、GOT、GPTは急激な上昇を示したが、やがて正常値の範囲内となった患者さんです。ポリメラーゼ値も低下し、B型肝炎ウイルスの増減が止まっている状態となった。
肝炎ウイルスが減少し抗体も出現し完治した。他の実験では、抗原が消失するには3年程を要すると示されている。
- 肝炎は、肝硬変から肝癌へ進んで行く。
肝炎、肝硬変の段階での漢方治療は有効なケースが非常に多いです。