痒疹は
急性、慢性、妊娠性に大きく分類されます。
急性痒疹
小児に多くストロフルスと呼ばれ、1週間程で回復する場合が多いです。
慢性痒疹
結節性と多形慢性があります。結節性では硬いコブ状の結節が出来、非常に痒い疾患です。
痒疹は、膝下の足や背中、胸、お尻等の全身に発生する患者さんもいらっしゃいます。体質的原因として、アトピー性皮膚炎や湿疹体質の方に出来ることが多いです。
アトピー性皮膚炎を患っていらっしゃる方に痒疹が出来ることが多い事を考えれば体質的な何らかの共通点があるのかもしれません。
妊娠性痒疹
一般的に2回目以降の妊娠の妊娠中期に発生し、出産後には回復する場合が多いです。
痒疹の原因
痒疹の原因はアレルギーと考えられますが、明確な原因は分かっていません。
西洋医学的治療
痒疹の治療は、外用としてはステロイド剤、内服としては抗アレルギー薬があります。いづれにしても症状を一時的に抑えるだけの対処療法でしかありません。
非常に治療が難しい疾患です。痒疹の名前通りに非常に痒い皮膚病です。また痒みのために、無意識に掻いてしまい治りにくくなる場合が多いです。治っても再発しやすい皮膚疾患の一つです。
痒疹の漢方治療
痒疹は非常に痒く、西洋医学的には治り難い皮膚病です。しかし太陽堂漢薬局では、原因を水毒と血毒の両方から来ている少陽病位の皮膚疾患と捉え、独特の漢方治療法があります。
柴胡剤
漢方薬では少陽病位の柴胡剤を中心に使うことが多いです。柴胡剤は半表半裏と言われますが表と裏の両方の清熱、炎症に対応する薬方群です。
柴胡剤には実証の大柴胡湯、柴胡加竜骨牡蠣湯、四逆散、小柴胡湯、柴胡桂枝湯から虚証の逍遙散、柴胡桂枝乾姜湯まで各種あります。
柴胡剤のグループには他に十味敗毒散や柴苓湯、柴葛解肌湯なども同じ柴胡剤群になります。それを体質に合わせ使い分けて行きます。
牡蠣
それに腎の臓に属し降の働きのある生牡蠣を併用することが多いです。降の働きですので炎症を鎮め痒みを取る働きが牡蠣にはあります。
黄耆
他に表を引き締め漏れなくすると言われる黄耆を使用することもあります。黄耆は皮膚表面に力をつけ小児ストロフルスなどに多用される薬味です。
原因が不明でハッキリ分からない病、苦しみなどでお悩みの方、色々治療したが治らなかった患者さん。慢性化した痒疹の治療には時間が掛かりますが、太陽堂漢薬局の漢方治療を試して見られることをお勧めしています。
痒みの無いスッキリした生活と綺麗な皮膚を取り戻すお手伝いをいたします。