経絡を使用した五色、五味の証明

漢方コラム
神奈川_鎌倉_鶴岡八幡宮②

写真は、神奈川県鎌倉市、鶴岡八幡宮です。

五色、五味の証明から続く

非常に専門性が高く、前回と今回のコラムは専門家向けです。

経絡を使用し五色、五味を鑑別

今回は経絡を使用した五色、五味の証明です。これは故入江正先生にお教えいただき木下が繁用したやり方です。十二臓腑がハッキリし非常に便利な方法です。五色には臓腑も含め12色あります。細かい色は伝統漢方研究会にて公表しています。五味は入江先生のご指導通り、肝の酸はクエン酸、心の苦は黄連、脾の甘はグラニュー糖、肺の辛は細辛、腎の鹹は塩を使います。腹診図は小田顔面図、夢分流、入江式、木下順一朗腹診図を使います。糸練功、入江FT、OT、筋力テストでも証明は出来ます。

経絡の気の流れ

人体の陰経は地から天に向かい、陽経は天から地に向かって経気が流れています。棒磁石はN極からS極への磁力線の向きがあります。これを使い一時的な病的状態を作ります。

病的状態の作り方

肺を例に取ると

  1. 肺が全てsmである事を確認します。
  2. 肺は陰経のため肩から指先へ経気は流れています。肺の経気の流れを逆にすることで肺の病的状態を作る事ができます。右手列缺に棒磁石のN極を当てS極を肘側に当てます。
  3. 5秒から40秒の時間、右肺は異常となります。
  4. 小田顔面図、入江腹診、夢分流、木下順一朗腹診図で確認します。

五色の証明

  1. 黄帝内経難経八十一難。実を更に実し、虚を更に虚させしめる事。不足を益々損じ、有途を更に益々増すような治法を行うなかれ。とあります。
  2. 黄帝内経霊枢や太素にて、五色とは病的状態の時、頭部顔面に出現すると有ります。
  3. 肺の病的状態の時に、肺の病的な色の白色をを合わすと肺の病的異常が更に増幅になります。
  4. 白色を手掌に載せた時だけ、小田顔面、入江腹診、夢分流、木下順一朗腹診図にて肺がstになり、OTではOpenになります。

五味の証明

  1. 肺が病めば辛にて治療
  2. 棒磁石にて肺を異常にし、更に白色を手に載せ肺の異常を増幅します。
  3. 塩、砂糖、クエン酸、細辛、黄連を白色の上に載せます。肺の五味である辛い細辛を載せた時だけ糸練功はsmに成ります。OTではCloseになります。
  4. 棒磁石にて肺を異常にし白色で更に肺の異常を増幅します。細辛の辛により肺の異常が消失します。

実際にやると糸練功の腕が上がります。

ご理解いただけたでしょうか。実際にやってみると解ります。木下順一朗はこの方法で500薬方の臓腑配当を一年以上かけて致しました。ちなみに入江先生のお教えでは棒磁石のN極は肺の列缺でしたが、実際には経絡の何処でも構いません。末端に近い程、経気は強くなりますので末端に近い所なら何処でも良いです。