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八綱分類の寒熱とは
体質や病を診る漢方の伝統的診察方法である八綱分類の寒熱について書きます
寒熱とは
東洋医学の寒熱は体温ではありません。体温が38度を超えていても悪寒がすれば寒になります。患者さんが寒いと感じるか、熱いと感じるかが東洋医学の寒熱になります。
太陽病
太陽病の熱形は悪寒発熱になります。虚証の桂枝湯証は悪風になります。悪寒は鳥肌が立ちガタガタ震えている状態です。悪風はガタガタ震える悪寒ではなく、冷たい水に触れるとゾクッとする、冷たい風に当たるとゾクッとする状態です。
少陽病
少陽病の熱形は往来寒熱になります。寒と熱が往来するの意味です。昼間は熱が無く夕方18時過ぎになると発熱します。その後、発汗し朝方は平熱に戻ります。それを繰り返すのが往来寒熱です。実証の人は夕方15~16時頃に発熱する人もいます。慢性病の虚証で盗汗など寝汗も往来寒熱の熱を下げるための発汗と考えられます。実証の人は夕方の発熱も高い傾向にあります。その時は悪寒がしたら1服だけ麻黄湯などの太陽病の薬方を追加します。また私は逍遙熱も短い周期の往来寒熱と捉えています。
陽明病
陽明病の熱形は潮熱と言われる病態です。満潮の前になると砂浜も岩の隙間も潮が満ちてきます。潮が満ちてくるように身体のいたるところから汗がジワジワ出るのが潮熱です。発汗により脱水状態となり腸も乾燥し便秘がちになります。便秘から腹満になります。発汗を続けるために裏熱は更に酷くなります。裏熱が酷くなると瘀血が酷くなり少腹急結の腹証が現れます。
太陰病
太陰病は陰の始まりであり陽と陰の架け橋です。虚熱があるか無熱になります。温経湯証の唇の乾燥も虚熱の一つになります。
少陰病
寒のみで悪寒がします。全身が寒く、特に四肢厥逆と言い手足が冷えます。その冷えにより身体の痛みや痺れなどの症状が出ます。内臓も冷え下痢がちになります。完穀下痢と言われる食べた物がそのまま便に出ることもあります。また悪寒がするのは太陽病と少陰病です。太陽病に使用する麻黄は心臓を瀉します。逆に少陰病に使用する附子は心臓を補います。そのため間違って心臓の弱った少陰病に麻黄を使用すると心臓を瀉し過ぎる可能性があります。

