八綱分類、陰陽とは

漢方コラム
舞鶴公園1

写真は、福岡市、舞鶴公園 です。

八綱分類とは

陰陽と虚実、寒熱の3つの要素で体質や病を診る漢方の伝統的診察方法です。

陰陽とは

病位の三陰三陽の進み具合が陰陽です。古方理論では、すべての病は太陽病、少陽病、陽明病、太陰病、少陰病、厥陰病、死へと進んで行くと考えています。陽病は天に近い身体の上部から下部へ進みます。陰病は地に近い身体の下部から上部へ進みます。それぞれの病位に特徴があります。健康な人は少陽病位か太陰病位で生きていると思われます。実証の人は少陽病位、虚証の人は太陰病位です。太陽病、陽明病、少陰病は症状が激しく生きづらいです。慢性病も少陽病と太陰病が圧倒的に多いです。私が初心の時は太陽、少陽、陽明、陰病の4つに分けなさいと教えられました。そのうち陰病も分けられるようになりました。

太陽病

体表、または胸より上に病があります。体表が冷え、凝りが生じます。肩こりや首筋の凝りや、表や胸より上部に痛みや病があります。内臓に病が侵入していないため舌苔はありません。慢性病や体質で舌苔がある場合もあります。しかし太陽病の病から舌苔が生じているわけではありません。

少陽病

半表半裏の病態です。胸より上腹部に病があります。上腹部の熱証により胸脇苦満、口の苦み、悪心などの症状がでます。上腹部の熱証のため舌は乾燥し白苔が生じます。康治本傷寒論では表と裏に症状があれば少陽病と記載されています。慢性病では少陽病の実証は陽明病に近く、少陽病の虚証は太陰病に重なります

陽明病

陽明病から裏に入ります。下腹部を中心とした病です。実証しかありません。下腹部には腎臓と腸と生殖器や性ホルモン系があり、陽明病は3つに分類します。腎臓は水分代謝も含み脱水が特徴です。腸では便秘などになります。性ホルモンは瘀血との関連があります。裏熱実証ですので内臓に熱があります。内臓熱により、舌は乾燥し苔が厚くなります。舌苔の色も黄苔から褐色苔、黒苔へ変化しています。

太陰病

太の文字は始まりの意味と架け橋の意味があります。太陽病は陽の始まりで陰と陽の架け橋です。太陽病では悪寒や凝りが陰証になります。太陰病は陰の始まりであり陽と陰の架け橋の意味があり陽と陰の両方の症状があります。太陰病の手足の虚熱、温経湯証の唇の乾燥、微白苔などは陽証です。太陰病の舌は陽の残りの微白苔があり陰の症状の湿になっています。陰証は地より天に向かいますので下腹部に症状があります。腸では下痢軟便や虚満。性ホルモン関係では血虚の症状が出ます。

少陰病

少陰病は本当の意味の陰証です。太陰病で下腹部に病があった状態から心臓まで病が上がり腹部や消化器と心臓の弱りが現れます。陰証ですので内臓に熱はなく舌は無苔で湿潤しています。

厥陰病

厥陰病は死の前の状態です。非常に体力も衰え正気も虚しています。ロウソクが消える前に一瞬だけ明るく燃える状態に似ていると言われます。それを除中と言います。そのため実証から虚証まで様々な薬方が用いられるようです。