婦人科各論、乳腺症3

漢方コラム
嬉しの轟の滝

婦人科各論、乳腺症2より続く

写真は、佐賀県嬉野市、轟の滝です。

反鼻

十全大補湯や補中益気湯に反鼻を加えることがあります。反鼻末で1日量1~1.5gです。反鼻を服用すると疲労倦怠、食欲不振など肝炎類似の症状が出ることがあります。しかし肝機能は正常で肝炎とは異なります。数日で回復します。原因や理由は不明です。

内臓入りのマムシ末

反鼻末には内臓入りと内臓抜きがあります。漢方薬の高貴薬の蛇胆はマムシの肝臓です。基本的には内臓入りの方が効果が高いと思われます。しかしマムシは虫を食べています。虫は作用が強く陳旧の瘀血に使用されます。その虫の働きも考慮しないといけません。昔はマムシを捕まえると一升瓶の中で1か月ほど食べた虫を吐かせていました。

托裏消毒散

外科正宗の托裏消毒散は白参川芎芍薬黄耆当帰白朮茯苓桔梗3、白芷金銀花甘草皂角刺2です。脾虚の時は白芷を抜きます。この薬方は千金内托散証に虚熱がある時に使用します。敗血症の恐れがある時にも托裏消毒散証は出ます。当然ですが、敗血症の恐れがある時は漢方薬に拘らず命を救うため複数の抗生物質でスペクトルを覆う必要があります。ここで言う托裏消毒散は万病回春の托裏消毒飲とは異なります。

その他の薬方

  • 十味敗毒散、荊防敗毒散。
  • 小柴胡湯加石膏、加桔梗石膏。
  • 桃核承気湯。
  • 十六味流気飲、加陳皮。気の欝滞による腫壊、悪性、良性、たちの悪い腫壊。
  • 紫根牡蛎湯。悪性の傾向があります。
  • 四物湯加麦芽8。麦芽一味8g。麦芽は炙って潰して煎じます。ただ乳汁分泌が止まる事があります。

外用

  • 中黄膏。
  • 炎症に水仙球根をすり潰し、酢とうどん粉を混ぜ塗布します。

他注意点

  • 乳腺症は冷湿布で抑えられますが、乳汁分泌が止まることがあります。
  • また抗生物質服用で後々しこりが残り慢性的な乳腺症になることもあります。
  • 白参山薬製剤で托裏消毒散証や排膿散及湯証に適応することがあります。
  • 乳腺症や化膿症の初期は青皮製剤で改善することがあります。