漢方薬を身体に付けると反応が強く出る

東洋医学理論

2024年3月26日。写真は、香川県観音寺市有明町、銭形砂絵です。

人間の身体は末端ほど経気が強く、体幹は経気が弱いと言われます。

適不適診

末端の指先には十宣穴があります。私が習った入江FTではここをセンサーとして使います。
私が開発した糸練功では、気功の銅鐘式站椿功の採気法と同じ様な形を用います。労宮をセンサーとして使用します。労宮をセンサーとして使うことによりミスが減ります。

身体の末端の経気が強くても、薬物に反応が最も強い箇所は手掌の上焦部分です。この場合も労宮を開くと更に反応が強くなります。

東洋医学では男性は陽証、女性は陰証。左は陽証、右は陰証となっています。
実際に1日量の薬物を載せる場合、男性は左手、女性は右手に載せると反応が更に強くなります。

私は40年近く入江FTと糸練功をしてきました。今までに男性で右手の反応の方が強い方がいらっしゃいました。同様に左手の反応の方が強い女性もいらっしゃいました。
不思議に思ったことを記憶しています。このような例外は数百人に1人かもしれません。

通常はこれらの反応は手掌に薬物を載せた時点から1分半ほど続きます。1分半を過ぎると身体の反応は末端から消えだし体幹の反応も消えていきます。

理由は分かりませんが、脳血流障害のある人は反応が遅く薬物の反応が現れるのに数秒掛かります。また反応が消えるのも早く1分半は持続しません。

また薬物の1日量を載せた場合、過量の場合は1分半の間に反応はsmからstに変化します。オーリングテストではクローズからオープンに変化します。量が多すぎる場合は数十秒でもstが出始めます。

最後に、適不適診の時は、百会や愁訴部分、六部定位脈診部、任脉、督脉、顔面診などすべての反応が消失しないといけません。

この適不適診は漢方薬だけでなく化学薬品でも応用できます。

副作用診

投与予定の薬物の漢方薬や化学薬品を手掌の上焦部分に載せます。

木下深浅診で1合以下に今まで無かった証が出現していると副作用が出る可能性があります。
1合以上でも親指を落とす糸練功を取ると副作用診が出来ます。
入江先生は生前に、親指の下の筋肉が張るようにと仰っていました。

副作用診に反応がある場合は何処に副作用が出現するのか診ないといけません。
アレルギーの反応穴、骨盤横の骨髓の反応、西洋医学の肝臓は最低限に診ます。
薬疹などのアレルギーや肝機能障害は可逆的副作用です。ただ骨髓に出る副作用は不可逆的副作用の可能性があります。お気を付けください。

副作用は出る人、出ない人がいます。
ただ過量になれば誰にでも副作用は出ると思われます。
もう1つ、東洋医学上は本来患者さんが持っている証や体質が悪化することも有ります。誤治です。
例えば、副作用診で苓桂朮甘湯証に人参剤を確認すると、殆どの方が血圧に反応があります。
人参剤で血圧が上がるタイプです。

患者さんの経気の流れと術者の経気の流れ

陰気は下から上へ流れています。逆に陽気は上から下へ流れています。
この身体の現象が糸練功の合数の発見につながりました。

この気の流れは患者さんも術者も同じです。
術者の気の流れが、患者さんの気の流れを邪魔しない様にしないといけません。患者さんの気の流れを邪魔すると誤診します。

特にセンサーである術者の腕や指先の気の流れは重要です。
術者の心包経絡を患者さんの経絡と平行にします。術者と患者さんの経絡が交差すると糸練功、FTではミスを犯します。smがstに変化します。
オーリングテストではクローズがオープンになってしまいます。

患者さんの陰面に陰面を、陽面に陽面をさらさない事も大事です。
常に患者さんの身体には術者の陰陽面で対峙します。

また立式で診る時は患者さんの足の指先の十宣穴から気が出ています。それに対し術者の足の十宣穴をぶつけない事。術者の足の陰陽面にて対峙していきます。