腹腔内のしこり

2022年8月15日;(写真は 家伝薬の陀羅尼助製造家 です。)

今回は専門家向けです。
腹腔内のしこり堅塊に対する薬味です。

1.気滞による腹腔内のしこりに対し

  • 木香
    中焦に働き五味は辛で散、五気は温で燥。
    気痛に対応し、腸の蠕動を亢進します。
    処方例では、帰脾湯、香砂六君子湯・・・
  • 檳榔子
    五味は苦辛、五気は温。
    利水作用があります。張腹満に使用します。副交感神経興奮作用があります。
    種子は檳榔子、果皮が大腹皮です。
    檳榔子の処方例では、女神散、九味檳榔湯・・・
    大腹皮の処方例では、分心気飲、分消湯、藿香正気散・・・

2.瘀血による腹腔内のしこりに対し

  • 牡丹皮
    五味は辛、五気は微寒。(良質な辛の牡丹皮を保存した容器には透明な精油の結晶が付きます)
    瘀血を去る、消炎、血小板凝集抑制作用があります。
    処方例では、温経湯、桂枝茯苓丸、折衝飲、加味逍遙散・・・
  • 桃仁
    五味は甘・苦、五気は平。(杏仁と似ていますが、桃仁を紙で潰すと油が紙に大量に付きます)
    駆瘀血作用があります。
    処方例では、桂枝茯苓丸、桃核承気湯・・・

3.腹腔内の硬結の解消

  • 別甲
    五味は鹹、五気は寒。
    堅積、心腹癥瘕(チョウカ、腹腔内の腫塊)、消堅塊、強壮の働きがあります。
    子宮筋腫などに使われます。
  • 三稜
    五味は苦、五気は平。
    駆瘀血作用があります。我朮と同じような作用です。活血作用では三稜が強く、理気作用は我朮が強いです。(ガジュツの精油を残し胃腸薬にしたのが鹿児島県種子島の伝統薬の我神散ガシンサンです)