瘀血(オケツ)とは No.2

瘀血(オケツ)とは No.1」から続く、最初にNo.1からお読みください。

2020年10月5日;(写真は熊野大社の那智の滝です)
瘀血とは古血であり、下焦(ゲショウ)の血毒(ケツドク)が原因の血熱(ケツネツ)です。陽証・実証になります。
薬味では、牡丹皮(ボタンピ)、桃仁(トウニン)をベースに大黄(ダイオウ)、芒硝(ボウショウ)、冬瓜子(トウガシ)などを用います。
処方では、桂枝茯苓丸(ケイシブクリョウガン)、桃核承気湯(トウカクジョウキトウ)、大黄牡丹皮湯(ダイオウボタンピトウ)などがあります。

陳旧(チンキュウ)の瘀血には、虻虫(ボウチュウ)、裴蟲(シャチュウ)、水蛭(スイテツ)などを用います。

瘀血(下焦の血毒・血熱)の裏が、下焦の血毒・血虚(ケッキョ)です。こちらは陰証・虚証となります。
薬味では、当帰(トウキ)、白芍薬(シロシャクヤク)、川芎(センキュウ)、熟地黄(ジュクジオウ)などです。
処方では、当帰芍薬散(トウキシャクヤクサン)、四物湯(シモツトウ)などが該当します。

また中焦の血熱は、柴胡(サイコ)、黄連(オウレン)、丹参(タンジン)などを用います。柴胡剤を中心に用います。
瘀血とは異なります。瘀血は下焦の血毒・血熱です。

上焦の血熱は黄連(オウレン)、黄芩(オウゴン)を中心に用います。
黄連解毒湯(オウレンゲドクトウ)、三黄瀉心湯(サンオウシャシントウ)などの瀉心湯が中心となります。

血毒の証は以下の4に分類されます。
・上焦の血熱
・中焦の血熱
・下焦の血熱(これが瘀血)
・下焦の血虚(瘀血の裏証)
臨床的には、これらが複雑に組み合わさり、患者さんの証が構成されることが多いです。

「瘀血」は、日本で発達した日本伝統漢方の独自用語です。
現在は、漢方専門の先生方へも瘀血の意味が混乱し間違って伝えられています。
このままでは、日本伝統漢方の先人が残された御教示が理解できない、或いは間違って解釈される可能性が有ります。