写真は、吉野 の金峯山脳天大神です。
急性病でも
問診は細かくした方が良い事が多いです。日常の生活や好みの食材、寝てる時の夢まで漢方の証を出すため参考になる事があります。例えばSEXの夢を見る人には桂枝加竜骨牡蠣湯証や竜骨の証が多いです。柴胡加竜骨牡蠣湯証は赤味の魚が好きで下半身に浮腫みがあり下半身に疲労感の有る人が多いです。急性病でも主訴と寒熱、水の流れ、食物の流れは最低でも聞かないといけません。
主訴
発病の時期、発病当初の症状、現在までの症状の変化、治療経過、既往症、副作用歴、服用薬などです。特にステロイド剤、向精神薬、利尿降圧剤(低カリウム血症に注意)などの服薬には注意が必要です。
寒熱
寒熱は古方の病位を決めるのに最重要です。寒熱が分からなければ病位が分からない、病位が分からなければ漢方薬の選択もできません、食養生も出来ません。
太陽病位は悪寒発熱
布団を被っても寒気がするのが実証の悪寒です。虚証の悪風は冷たい風や冷たい水に触れると寒い冷たいと感じます。
少陽病位は往来寒熱
夕方に熱が有り、夜に発汗し、朝方は平熱に戻ります。これを次の日も繰り返します。虚証や中間証の人は、夕方の18時頃から微熱が出る事が多いです。実証の人は15時頃から寒気がし夕方には高熱になります。朝方の平熱では治っていません、夕方の微熱が無くなれば治った可能性があります。また夜の発汗を考えれば寝汗は少陽病位の可能性が高いです。自律神経系の突然背中が熱くなり発汗しゾクゾクする逍遙熱も寒と熱が交互に来ることを考えれば往来寒熱の別なパターンかもしれません。逍遙熱も少陽病位になります。
陽明病位は潮熱
潮が満ちる時、海岸の岩の隅々まで潮が入ってくる様に全身に隈なく汗をかきます。陽明病位は全ての人が実証の脱水状態ですので汗も濃く少しベタベタの汗が多いです。
瘀血の上衝下冷
少陽病から陽明病にかけて出てきます。瘀血は下腹部に熱が有りますので湯気と同じように気が上昇し顔は火照り頬っぺたが赤くなる人もいます。気が上昇するため手足は冷えます。女神散や加味逍遙散、桂枝茯苓丸、桃核承気湯などの駆瘀血剤の適応になります。
陰病は手足厥冷
太陰病位や少陰病位の附子や乾姜の適応です。太陰病は虚熱が残りますので注意が必要です。温経湯証の唇の乾燥や手足の煩熱は虚熱の可能性もあります。
手足煩熱
布団より足を出したがります。少陽病位の三物黄芩湯証以外は太陰病の虚熱の場合が多いです。また腰が重く、腰に特徴的な冷えは苓姜朮甘湯証です。
問診で注意すべき事2。水の流れに続く

