甘草の効能

漢方コラム
ハウステンボス2

写真は、長崎県ハウステンボスです。

甘草

甘草は漢方の古典では炙甘草を使うことになっています。日本では鎖国時代に分量を減らすためか分かりませんが生甘草が伝統的に使用されてきました。古典では甘草煎じ液が直接触れ急速な消炎作用を期待する処方である桔梗湯、甘草湯だけが生甘草を使用し他の薬方は全て炙甘草を使用するようになっています。現在の日本では炙甘草を使用するのは炙甘草湯のみです。

配合比率

古典に忠実に炙甘草を使用する場合は古典の配合比率を参考にしないといけません。日本の処方は生甘草を使う前提で甘草の配合比率が少なくなっています。特に気を付ける処方は神秘湯、甘草麻黄湯、乙字湯などは甘草大ですので少し甘草量を多くした方が良い可能性があります。

上品の甘草

甘草の生薬鑑別はスカが入っていなく出来るだけ太い根茎が良いです。糸練功で診るとスカの部分は皮部分と同じで副作用が起こりやすいと思われます。また繊維質の部分も少ないほど良いと考えます。産地で西北甘草と東北甘草が市場に出回っていますが、太陽堂漢薬局では創業以来40年間、東北甘草にこだわり使用しています。西北甘草は繊維質が多く好きになれません。最近は安価な西北甘草が市場で多く、東北甘草はなかなか手に入りずらくなっています。

甘草の副作用

生甘草の副作用は低カリウム血症です。浮腫み、尿不利による血圧上昇です。生甘草でも1日量1~2gなら低カリウム血症は起こさないと言われています。動物実験では人間に換算し1日量4~5gを1年以上続けると低カリウム血症を起こします。しかし現実には様々な要素で現代人は低カリウム血症を引き起こします。野菜不足や利尿剤を服用されている方は慢性的な低カリウム血症の状態になっています。

食品の中の甘草

食品の甘味料として甘草が使われています。醤油や様々な食品に使われています。また着色料として漬物などにも使用されています。

甘草の副作用の対応

低カリウム血症を起こす人は糸練功で診ると炙甘草の証の反応があります。炙甘草の反応がある人はカリウム豊富な葉緑素製剤など予め服用しておきます。運悪く低カリウム血症を起こした時は甘草含有の漢方処方を中止し五苓散を服用します。

甘草の修治

本来は副作用を減らすために修治し毒消しします。皮を去る皮去り甘草にするか、皮を炙る炙甘草にすると少し温となり脾を補う力が増します。生甘草は涼で虚熱を取ります。