医療076

掌蹠膿疱症の原因は免疫反応。漢方薬剤師が解説

掌蹠膿疱症の原因は、身体の内側で起きる免疫反応です。その結果として手掌・足掌に膿疱が生じます。

掌蹠膿疱症では、一部の薬物や歯の詰め物(金属アレルギー。インプラントの金属で起きる人もいます)などが誘引となる場合が多いです。また扁桃炎や歯周病なども誘引となります。

掌蹠膿疱症は無菌

掌蹠膿疱症は、無菌で感染はせず、人には移ることはありません。膿疱は、膿が溜まり水疱が白~黄色、又は濁っています。

掌蹠膿疱症と間違えやすい疾患に水疱があります。主婦湿疹の場合、手掌に出来る水疱は透明です。また汗泡(交換神経による手掌の発汗が原因)も水泡は透明です。

掌蹠膿疱症の漢方治療

また、ステロイドの使い過ぎによるステロイド皮膚炎でも手掌に膿胞ができ、掌蹠膿疱症と似た症状が出ることがあります。一般的に膿疱症にも痒みがありますが、ステロイド皮膚炎は更に痒みが強い傾向があります。

東洋医学の証(病状、体質的傾向)は、ステロイド皮膚炎も掌蹠膿疱症も同様になります。

掌蹠膿疱症は、柴胡剤、解毒証体質改善剤、手掌煩熱に対応する方剤等で良くなる方が多いです。東洋医学の得意分野の一つです。

掌蹠膿疱症とステロイド皮膚炎、どちらにしても東洋医学的には同じ手掌の証(治療法)になります。食養生としては白砂糖を減らし緑の野菜(特に火を通さないと食べられない濃緑野菜)を増やした方が治りが早くなります。

ご婦人の掌蹠膿疱症-2002年4月

健康098

太陽堂漢薬局と患者さんとの「かけ橋」です。

太陽堂漢薬局の患者さんに、毎月お配りしています。

漢方治療を少しでも御理解して頂きたく、太陽堂漢薬局での実際の症例を毎月御紹介致します。

漢方治療中の患者さんにとって、少しでも御参考・励みになれば幸いです。

漢方症例報告「かけ橋」掌蹠膿疱症

(昭和42年生、女性。No.1642)

掌蹠膿疱症の相談を受けた。

みると両手・両足に膿胞が出来ている。長年のステロイド治療の副作用の為か爪はカンジタに侵されている。

当時20代後半の女性で人前に手を出せず、精神的にも辛そうである。

糸練功で調べると、胆の腑の瀉、3合Ⅱ。化膿の強い湿熱証である。掌蹠膿疱症では割合多いタイプの証である。

薬方は化膿を止め菌を除去するための煎じ薬、葉緑素製剤、化膿症疾患の為、発表(発散)の働きのある粉剤を投与。

15日後、4Ⅰに改善。順調な滑り出しである。

2ヵ月後、6Ⅰ。改善のスピードがやや低下。手の膿疱症は最初より少し良い程度であるが、足の膿疱症は殆ど変わらない。

6ヵ月後、両手は殆ど改善。右足も僅かに膿疱が残るのみと成った。

しかし左足は踵が角化し膿疱もかなり残る。

その後、根気良く漢方治療を続け、2年後、完全に膿胞は消失。後、暫らく再発防止をすれば治療終了になると思われた。

しかしこの時、妊娠。大事を取り漢方治療を中止。漢方治療を中止した為、妊娠中に少し膿胞が出てくる。

出産後、漢方治療を再開。この時点で糸練功の結果は7合+(3)。

漢方治療再開6ヶ月後、10合±。膿疱は完全に消失。

その後、進行性指掌角皮症の治療も行い、漢方治療再開1年後、全ての治療を終えた。

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