肝炎(自己免疫性疾患)とウイルス性肝炎

肝炎(自己免疫性疾患・ウイルス性) - 漢方相談

肝炎は自覚症状が少なく肝硬変・肝臓癌へ

肝炎は、自覚症状が少なく、気づかないうちに肝硬変肝臓癌へ進行します。肝臓病は、漢方 太陽堂漢薬局の得意分野です。漢方薬で不安を除き、元来の肝臓を取り戻すお手伝いをいたします。

◆肝炎(自己免疫性疾患・ウイルス性)は、漢方で治します

日本のウイルス性肝炎感染者は、300万人~500万人存在すると思われます。

これらのB型肝炎・C型肝炎は自覚症状が少ないため、本人が気づかない間に、肝硬変や肝がんへ移行する場合が多いです。

ウイルス性肝炎以外に、アルコール性、薬物性、自己免疫性、原発性胆汁性等、様々な肝炎があります。

肝炎の症状

急性肝炎では、黄疸や発熱等があります。

慢性肝炎では

肝臓は「沈黙の臓器」と言われるほど症状が少ないです。肝炎で症状(疲れが次の日まで残る、下半身がだるい等)が出る時は、肝臓の9割が侵されていると言われています。

肝炎で肝臓を通る血流が低下し、門脈圧が亢進すると、肝臓を通るべき血流が下半身に向かい痔核等が生じます。

同時に門脈から脾臓に流れた血液は、脾臓を肥大させ血小板他の血液成分を下げます。

また門脈から上方向に向かった血液は、食道静脈瘤の原因となります。

肝臓は沈黙の臓器

肝臓は症状が出にくいです。そのため、臨床検査により現在の肝臓の状態を正確に知ることが大事です。

漢方治療は、漢方医学独自の診断方法にて肝臓の治療をすることが可能です。更に現代医学の臨床検査値が判っていると、より正確な漢方治療を行う事ができます。また、漢方治療による肝臓の改善の度合いも臨床検査で知ることが出来ます。

◆肝炎(自己免疫性疾患・ウイルス性)の臨床検査値

B型肝炎・C型肝炎の臨床検査値

肝炎で肝臓が侵されると、肝臓はAST、ALTといったトランスアミナーゼが上昇し繊維化が進み肝硬変になります。

原発性胆汁性肝炎では、ALP、γ-GTPが上昇してきます。その他、ZTTやTTTや各種の検査により肝炎の状態を調べなければなりません。

また、肝硬変や肝細胞癌へと進行しないように血小板等の数値等の変化も重要になります。

肝臓に含まれる酵素

AST(GOT)

10~40 U/l。急性肝炎・肝硬変・肝癌でALT(GPT)より高値。トランスアミナーゼ。アミノ酸の合成を促進する酵素です。

ALT(GPT)

5~45 U/l。脂肪肝・慢性肝炎でAST(GOT)より高値。トランスアミナーゼ。アミノ酸の合成を促進する酵素です。ALT(GPT)は肝臓に特有の酵素。AST(GOT)は心筋、骨格筋、赤血球にも存在する。

LDH、乳酸脱水素酵素

220~430 U/l。急性肝炎、肝癌で上昇。糖質をエネルギーに変換する酵素です。

γ-GTP、ガンマーGTP

~60 U/i。アルコール性、脂肪肝、薬物性肝炎が疑われます。

胆汁中に排泄される成分

T-Bil、血清総ビリルビン

0.1~1.2 mg/dl。間接型と直接型の合計です。赤血球のヘモグロビンが血液中で間接型ビリルビンとなり、肝臓内で加工され直接型ビリルビンとなります。

D-Bil、直接型ビリルビン

0~0.4 mg/d。肝臓障害で上昇します。

ALP、アルカリホスファターゼ

成人74~223 U/l。胆汁欝滞性、胆石、胆癌で高値。肝臓内より胆汁に排泄されます。

肝臓の製造・解毒能力

TTT、チモール混濁試験

0.5~6.5U。血清中の膠質反応。

ZTT、硫酸亜鉛混濁試験

2.3~12.0U。血清中の膠質反応。急性肝炎で、TTT上昇(ZTT変化なし)。肝硬変で、TTT・ZTT共に上昇(肝臓の治癒に伴い数値が下がります)

A/G、アルブミン・グロブリン比率

1.30~2.00。肝炎、肝硬変で低下。肝臓で造られるアルブミンと肝臓で代謝されるグロブリンの比率。繊維化が進むと蛋白質の代謝能力が落ち、γグロブリンが増加。肝臓で造られるアルブミンは減少します。

血清総タンパク

6.5~8.2g/dl。肝臓でアルブミンの製造能力が低下。又は蛋白尿で低下。血清タンパクの主はアルブミンとグロブリンです。

CH・E、コリンエステラーゼ

3500~8000U/l。肝硬変でアルブミンと同様に低下。肝臓で製造される酵素。アセチルコリンの分解酵素です。

肝硬変による脾腫

PLT、血小板数

14.0~37.9×100000。血小板は骨髄で製造され脾臓にて破壊される。肝硬変による脾腫で低下。15万以下は肝硬変の可能性あり。10万以下は肝硬変の疑いあり。

◆肝炎(自己免疫性疾患・ウイルス性)に対する漢方薬

柴胡剤を中心とする漢方薬は、α型インターフェロンを誘起すると言われています。合成のインターフェロンには副作用があります。しかし、漢方薬により患者さん自身の身体の中で誘起されたインターフェロンには副作用がありません。

また太陽堂漢薬局では、独自の方法により肝炎ウイルスに対し抗体を造り、抗原(ウイルス)を消失させる漢方薬があります。抗体が出来、抗原(ウイルス)が消失すれば、肝炎が再発する事はありません。

漢方で治す

肝炎の漢方薬は非常に多く、加味合方を加えると無数と言えるほどあります。それらの漢方薬を使いこなすには、漢方医学の経験と、特に東洋医学の古典の理解が必要と成ります。

◆太陽堂漢薬局の肝炎(自己免疫性疾患・ウイルス性)の漢方薬をご紹介

肝炎に使われる様々な漢方薬です。食事で、高たんぱく、高カロリー、低脂肪を基準に、東洋医学の食養生も取り入れると、更に有効率が上がります。

茵チン蒿湯

少陽から陽明の実証です。口渇が激しく、お腹が張って便秘し、鳩尾から胸にかけて張って苦しい。尿の量は減少し赤濁している人もいます。 急性肝炎の場合。発熱・黄疸・疲労感。黄疸が特徴的です。 黄疸の発現しやすい場所は、目の白球、手掌、足掌、爪。舌に黄苔(奥より病勢が強くなれば、前に出てくる。)、脂溶性便、尿(黄~赤濁、俗にビールの色)等が代表的な症状です。

茵チン五苓散

少陽の虚実中間証です。喉が渇き、水分摂取が多いです。汗は出ますが尿は少ない傾向にあります。茵チン蒿湯と同様に黄疸の症状がある時は、急性に捉われずに慢性肝炎にも応用します。茵チン蒿湯は、実証向けですが、茵チン五苓散は中間証に使用します。

大柴胡湯

少陽の実証で、ガッチリ型で体力がある方の慢性肝炎の一般的な薬方です。心下痞硬、胸脇苦満が強く、口中が粘ついて、口に苦味があり、肩こり、便秘がちの傾向がある方のAST(GOT)・ALT(GPT)の異常に使用します。また疲れ易く根気がない、肩こりがある方の肝炎にも用いて良いです。

黄連解毒湯(黄解散)

慢性肝炎で、AST・ALTの異常があり、黄疸の傾向がある方。また肝硬変の時に、蜘蛛状血管腫・手掌紅班、血小板PLTの減少がある時。食道静脈瘤にも使用します。

四逆散

少陽の虚実中間証です。特徴は左右の腹直筋が上から下まで強く張っている方が多いです。全身倦怠感があり疲労し易いです。慢性肝炎で神経質な方、夜が眠り苦い等の症状があり、AST・ALTの異常が中心の方に使用されます。

半瀉六君子湯

慢性肝炎のAST・ALTの異常に使用しますが、他の漢方薬が効かない時に、この半瀉六君子湯で改善する人がいます。半瀉六君子湯が合う人は、この処方以外では改善しない場合が多いです。

小柴胡湯

慢性肝炎の代表的な処方です。便秘がなく、症状も軽い中間証から、やや実証の方に使用します。大柴胡湯よりも症状が軽く体質的な実証の度合いもやや弱くなります。主にAST・ALTの異常に使われますが、他の薬方や薬味と同時服用する場合が多いです。また質の悪い黄ゴンを使用すると、間質性肺炎等の副作用が出る場合があります。

柴胡桂枝湯

少陽のやや虚証です。心下痞硬や胸脇苦満も軽度です。小柴胡湯と同様に、慢性肝炎のAST・ALTの異常に使われますが、小柴胡湯より少し虚証の人に合います。上半身に汗をかき易く、のぼせやすく、口の苦味があります。肩こり、腹直筋が少し張った人に使用します。また胆石等の痛みの有る方にも使用します。

田七人参

別名、三七人参です。人間の身体を東洋医学の理論「三焦」で分けると、肝臓は「中焦」部分になります。田七人参は、この中焦部分の熱を取りますので、慢性肝炎にも応用されます。AST・ALTの異常が中心の慢性肝炎で食道静脈瘤のある方にはお勧めです。

柴胡桂枝乾姜湯

少陽の虚証です。心下痞硬も胸脇苦満も軽度です。臍の上または臍の下に動悸を感じ、不眠などの傾向があり、非常に疲れ易く、根気がなく、首から上に汗をかきやすいです。特に頭からの汗(頭汗)が特徴です。

桂枝茯苓丸

肝硬変になり、肝臓の門脈を通りきらない血液が、脾臓へ運ばれます。その結果、脾臓が腫脹し血小板PLTが減少します。桂枝茯苓丸は肝臓門脈の血流を改善し、脾臓の肥大を防ぎます。

加味逍遙散

加味逍遙散は、通常は女性にしか使われない処方です。しかし肝硬変の初期に男女問わずに使用します。初期の肝硬変を改善する働きがあり肝機能も改善します。以前、北京中医学院で肝硬変の初期に投薬する実験が行われ、非常に良い改善データがありました。

良枳湯

水毒体質の肝硬変に使用します。漢方では「水は右成り」、肝臓も右側に位置し腹部の激痛や塊を除く働きがあります。胆石や胃潰瘍等にも使用されます。

解労散

血毒体質の肝硬変に使用します。良枳湯と同様に使用しますが、四逆散の変方ですので良枳湯よりやや実証に使用します。

人参湯合五苓散

肝硬変が進行し腹水が生じた方に使用します。B型肝炎の肝硬変に合うことが多いです。また肝不全の傾向がある場合。アルブミン・グロブリン比率、コリンエステラーゼ、TTT・ZTT等の異常がありますが、そのような方にも使用します。この薬方にて肝機能と腹水が改善すると、同薬方で完治まで持っていける事が多いです。

補中冶湿湯

なかなか改善しない腹水が、この薬方で改善することがあります。

分消湯

これも腹水に使われる処方です。様々な原因疾患で生じる腹水に使われます。肝硬変からきた腹水でも、この処方で腹水が取れることがあります。

WTTC - 肝炎(自己免疫性疾患・ウイルス性)の腹水が取れることがあります。

元々は、千葉の家伝薬だった処方です。胃がん患者さんが改善したことで有名に成った処方です。肝硬変が進行した腹水にも効果があることがあります。

黄耆建中湯

C型肝炎が肝硬変まで進んだ時に使用する頻度が高いです。また腹水や肝不全にも使用されます。

補中益気湯

少陽の虚証です。補中益気湯証は柴胡桂枝乾姜湯証に似ています。柴胡桂枝乾姜湯証より虚していて、疲れ易く、口中に泡状の唾が溜まり易いです。前肝炎症状の場合で、肝臓が弱い・疲れている状態に使用します。目の周囲の筋肉が痙攣する、ふくらはぎ・全身の筋肉がつり易い人に合っています。夕方に微熱の出る方もいます。貧血傾向の方が多いです。

人参養栄湯

補中益気湯と同様に、前肝炎症状に使用します。食欲がなく生気が無い人に使用します。

清暑益気湯

補中益気湯と同様に、前肝炎症状に使用します。夏バテをし易く、食欲が無い人が多いです。

十全大補湯

太陰の虚証です。補中益気湯証よりも更に虚証の状態が強いです。全身倦怠や疲労感が強く、貧血の傾向もあります。漢方では気血両虚の人に使用します。非常に体力が落ち、身体の新陳代謝機能も落ちた状態です。また補中益気湯と同じく、前肝炎症状にも使用します。