肝硬変と漢方治療

肝硬変と漢方治療

肝炎に使われる薬方と薬味から続く

写真は、熊本県阿蘇の噴火時の噴石を避ける退避壕です。

肝硬変の症状

肝硬変になると小腸からの血流が肝臓の門脈を通りずらくなります。門脈に行くことが出来ない血流は脾臓に行きます。脾臓は血液を壊す臓器です。脾臓が大きくなることにより血小板が壊され下がります。また女性ホルモンのエストロゲンを代謝できなくなり手掌紅斑やクモ状血管腫などが出来やすくなります。血滞の脾腫や、瘀血の手掌紅斑・クモ状血管腫には桂枝茯苓丸加黄芩紅花が効果がある人が多いようです。桂枝茯苓丸に生姜甘草を加味し甲字湯にした方が良い方もいます。

肝硬変の陰証の治療

金匱要略条文に「肝の病と診て脾を治す」とあります。B型ウイルスが原因の肝硬変は人参湯合五苓散証が多く、C型ウイルスによる肝硬変は黄耆建中湯証が多くなります。黄耆建中湯に当帰を加味することもあります。補中益気湯証は殆ど使うことがありません。肝臓の場合、少陽胆経の病位が長い場合が殆どです。柴胡の熱症が残り少陽病位の虚証で、肝炎の場合は太陰病位に入っていないのかもしれません。

腹水

肝硬変の末期になると腹水が貯まりだします。B型肝炎の場合は人参湯合五苓散で解決する場合が多いです。合方比率は1:1ではなく、実証では五苓散が多く、虚証では人参湯が多くなります。他に実証では分消湯に大黄を加味したり、柴胡剤を合方することもあります。虚証の場合、補気建中湯、補中冶湿湯なども検討していきます。肝炎ウイルスの本治部は風毒です。食道静脈瘤を注意し予防的に黄解散、田七なども投与します。

私がこの記事を書きました

太陽堂漢薬局

薬剤師。長崎大学薬学部卒業、日本薬剤師会会員、日本東洋医学会会員、東亜医学会会員、伝統漢方研究会会員。20代前半に、現代薬理学から漢方医学に入り40年以上が過ぎました。色々な流派の先生に師事し、最後は故入江正先生に師事し臨床医学を継承しています。

トップへ