
2020年10月8日;
東洋医学では全ての食べ物や漢方薬を5種類の味に分けます。
この五味(ゴミ)の分類により、身体の何処(東洋医学の臓腑)に働くか、どういう働きが有るか知ることが出来ます。
東洋医学の古典の素問(ソモン)「臓気法事論篇(ゾウキホウジロンヘン)」には、「五味の働き」が記載してあります。
「辛(シン)は散じ、酸は収め、(甘は緩くし)、苦(ク)は堅くし、鹹(シオカライ)は軟らかくす」と有ります。
- 辛い物は「肺」に働き、発散作用があります。
発汗やストレスの発散などの働きが有ります。
身体の浮腫みを取ります。 - 酸っぱい物は「肝」に働き、収(シュウ)の働きで発散の逆になります。
発汗のし過ぎや脱肛、子宮脱、下痢等に対応します。
身体を潤します。 - 甘い物は「脾」に働き、心も身体も緩めます。
緊張した筋肉の収縮や内臓の痙攣性の痛み、緊張した心も緩めます。
民間療法では、精神的ストレスで緊張が激しい時に熱いお湯に砂糖を入れ、甘い砂糖湯をフ~フ~して飲み緊張を取る方法があります。
身体をやや潤します。 - 苦い物は「心」に働き、身体を固く縮める働きです。
夏の暑さで緩んだ身体・筋肉を引き締めます。炎症でタダれた患部を縮(抗炎症)し、浮腫みで緩んだ身体を縮(利尿)します。
身体の浮腫みを取る力は強です。 - 鹹(塩からい)物は「腎」に働き、軟らかくします。
硬いイボや腫瘍、筋腫などを柔らかくし降ろす働きがあります。
身体を潤す力は強です。
薬膳として、ご自分の現在の身体状況に合わせて食材を組み合わせます。