漢方薬の不思議な疑問、芍薬

2022年8月28日;(写真は 広島県宮島 です。)

30~40年ほど前、「当帰芍薬散(トウキシャクヤクサン)を服用するとムカツキがする」と話題になったことが有ります。その原因は当帰芍薬散の中の芍薬のせいだとの見解が出されました。

芍薬は線維が多いため胃腸の負担になるからだと言われていました。しかし同じ芍薬が入った小建中湯(ショウケンチュウトウ)や桂枝加芍薬湯(ケイシカシャクヤクトウ)では胃腸障害は起こりません。

経験漢方処方分量集によると、当帰芍薬散の芍薬量は4g、桂枝加芍薬湯や小建中湯では芍薬量は6gです。当帰芍薬散の1.5倍量の芍薬が入っています。
もし芍薬の線維が胃腸障害の原因ならば、桂枝加芍薬湯や小建中湯では更に胃腸障害が強く出るはずと思われます。

当帰芍薬散には当帰などの血虚(ケッキョ)に対する薬味が入っています。血毒(ケツドク)の原因は油脂です。血剤(ケツザイ)には油性成分が含まれ、この血剤の油性成分が血毒の原因の脂を排泄します。

推測ですが、当帰が胆石・胆砂などの流れに影響を与えているのかもしれません。
当帰などの血剤と芍薬の消化器や筋肉を緩める働きが胆石・胆砂、胆汁の流れを良くしているのかもしれません。
当帰だけでなく、血剤の桃仁(トウニン)などでもムカツキを訴える人が、いらっしゃる現象も納得がいきます。