肺のお病気3。漢方薬方の注意点

漢方コラム
湯布院別荘

写真は、湯布院の別荘です。

肺のお病気3。漢方薬方の注意点

  • 麦門冬湯の人参は、潤の働きの白参か清熱作用の竹節人参を使います。急性の咳が激しい時は、標治的に大逆上気の虚熱の炎症を取るため竹節人参を使った方が良いと考えられます。しかし燥により虚熱が生じ、虚熱により燥が酷くなる事を考えれば、慢性の体質改善には本治的に潤の白参を使用します。麦門冬湯は妊娠咳にも多用します。また麦門冬湯証でしわがれ声、咽中炙臠、気鬱などの症状を伴う場合は半夏厚朴湯合麦門冬湯にします。
  • 木防已湯は実証です。慢性の心臓性喘息や心肥大のやや実証から中間証には増損木防已湯の合う方が圧倒的に多いです。増損木防已湯は、木防已湯(石膏10防已4桂皮3人参3)加紫蘇子5桑白皮3乾生姜1です。増損木防已湯は煎じ薬のみの処方です。牛黄製剤で代用できる製品もあります。
  • 五虎湯は、原典の「万病回春」では五虎湯加細茶2g、生姜三片、葱白三根となっています。五虎湯はお茶で服用します。生姜と白ネギを入れると更に効果が上がります。民間療法で咳を止めるため、生の白ネギを鼻に刺していたのを思い出します。五虎湯は年配者への適応が多いです。五虎湯中の麻黄は年配者に心臓負担の可能性があります。適方であっても症状が治まるに従い過量となる場合があります。副作用診をしながら牛黄製剤または茯苓杏仁甘草湯や半夏厚朴湯、二陳湯などの適方にて心負担や身体の負担を取っていきます。咳などの症状が治まってきたら適量診をしながら投薬量を減じないといけません
  • 年配者の湿咳は五虎湯。乾咳は麦門冬湯、乾咳で口渇や炎症があれば竹葉石膏湯です。麦門冬湯や竹葉石膏湯などは糸練功で診ると肺の下部に反応が強いです。深い咳です。
  • 杏仁は麻杏甘石湯、五虎湯、苓甘姜味辛夏仁湯などに使われます。杏仁の修治は皮尖です。皮中の酵素が杏仁の働きを阻害すると言われています。熱湯に短時間漬けると皮が取れやすくなります。同様に桃仁の皮にも毒があります。しかし桃仁の皮は煎じることにより毒が消失するようです。ただ丸剤や散剤を作る時は皮去り桃仁を使用しないといけません。糸練功のイメージ診の時も皮去り桃仁をイメージするか、皮去り桃仁を身体にサンプルとして付けます。