肺のお病気2。漢方薬方の注意点

漢方コラム
湯布高原ゴルフクラブ

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肺のお病気2。漢方薬方の注意点

  • 甘草麻黄湯は一般に喘息の咳止め頓服として使われてきました。藤平健先生が頓服ではなく喘息の体質改善に使った症例を発表されいます。これに倣い木下順一朗も使用すると、これが難治性の息切れが多い喘息に良く効いたのです。甘草麻黄湯の加味方は麻杏甘石湯、桂麻各半湯、五虎湯などがあります。困ったときの先祖帰りで甘草麻黄湯になります。従来の薬量とは異なり、木下は独自の適量診にて湯剤では甘草3g麻黄6g。末では甘草末0.8g麻黄末1.6gを大人の1日分としています。木下は独自分量で甘草麻黄湯の頓服は1日分の半量を1回分とします。甘草麻黄湯は脱汗に注意しないといけません。脱汗は青皮製剤、牛黄製剤、茯苓杏仁甘草湯、茯苓甘草湯などで対応します。出典により甘草と麻黄の比率が1:1の場合も有りますが、私の経験では割合1:2が脱汗などの副作用も少なく効果も良いと思います。また甘草麻黄湯に併用するのは補中益気湯加人参が体質改善に良いです。
  • 桔梗湯証の痰は濃淡ですが、潤のため痰量が多いことがあります。桔梗湯は肺炎や気管支拡張症に使うことがあります。湯剤では桔梗2甘草3、末では桔梗末1甘草末1.5を大人の1日分としています。一般に質が悪いと言われる田七を用います。血痰がある時は頭根の多いタイプの田七や槐花を併用します。
  • 神秘湯の原典「外台秘要」には厚朴、甘草は入っていません。現在の神秘湯は浅田流だと思われます。神秘湯を服用し呼吸困難に陥ることがあります。過去には救急車で運ばれた記録が数件あります。甘草の質の問題だと思われます。湯剤では甘草を倍量の3gにし、エキスでは甘草末0.4g/Dを加味すると呼吸困難は起きないと思われます。不幸にして呼吸困難が起きた時は適切な牛黄製剤ですぐに消失します。
  • 麻杏甘石湯証で胃腸負担のある場合は、半夏厚朴湯合麻杏甘石湯にすると胃腸症状は消えます。